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2024年6月6日【MaaS】

駅すぱあと、福岡でAI活用型オンデマンドバスと連携

坂上 賢治

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経路検索サービス「駅すぱあと」を提供するヴァル研究所と、福岡県博多を本社拠点に据えオンデマンドバス運行を担うネクスト・モビリティは6月6日、「駅すぱあと for web」とAI活用型オンデマンドバス「のるーと」を連携。福岡アイランドシティエリア(福岡県福岡市)を対象とした経路検索の実証実験を開始した。

 

同実証では、「駅すぱあと for web」で福岡アイランドシティエリア内のミーティングポイント(乗り場)を出発地または目的地に指定して経路検索を行うと、従来表示されていた鉄道やバス等の公共交通機関を利用した経路に加えて、オンデマンドバスである「のるーと」を利用した経路が表示されるようになるもの。

 

上記の「駅すぱあと for web」は、経路検索サービス「駅すぱあと」に搭載されている「経路検索」「時刻表」「運行情報」「路線図」の機能が無料で利用できるWebサイト。

 

対象となる首都圏の鉄道・バス事業者12社局で遅延が生じた際、実際の運行状況に則した乗り換え経路と到着予定時刻を提供する「リアルタイム経路検索」機能を搭載。アプリをダウンロードする必要がなく、パソコンとスマートフォンそれぞれのWebブラウザで利用可能となっている。

 

AI活用型オンデマンドバス「のるーと」とは、決まった時刻表やルートがなく顧客の予約に応じて適宜ルートを変えながら運行する新しい交通サービス。

 

AIが利用データを蓄積・学習して乗合可能な最適なルートを生成することで、待ち時間や乗車時間の短縮など、利便性向上と効率的な運行に繫がることが特徴。車両定員を10名以下にすることで、普通二種免許での運行も可能。なお配車・運行管理システムはSpare Labs社(カナダ)のものを使用している。

 

 

これまでヴァル研究所は、予約状況毎にルートが生成されるデマンド交通は一部サービスでの対応としており、計画されたダイヤに基づく情報を提供する「駅すぱあと」では、対象としていなかった。

 

しかし日本の移動を「経路検索」で支えるという想いの元、地域交通の課題解決の一助となるべく、AI活用型オンデマンドバスとして福岡県で移動課題の解決を図る「のるーと」と「駅すぱあと for web」を連携させ検証することにした。

 

これにより、経路検索結果によるユーザー動向への影響を調査すると共に、デマンド交通の認知拡大と、「のるーと」の利用促進を図り、ユーザーの利便性の向上にも繋げたいと考えだ。

 

連携イメージ
対象エリアを検索した際、「のるーと」を利用した経路と「のるーと」予約アプリのアプリケーションストアへの遷移ボタンが表示される。

 

<スマートフォン>

 

<パソコン>

 

 

対象エリア

 

経路検索サービス「駅すぱあと
「駅すぱあと」は、1988年に日本で最初に発売された経路検索サービス(自社調べ、調査年月:1988年2月)。以降35年以上に亘り経路検索のパイオニアとして、鉄道・バス・航空・船など、日本全国の公共交通に関する最新の情報と独自のロジックから、公共交通機関を用いた最適経路及び運賃情報を提供している。

 

プライベートでの外出や旅行などでの経路検索をはじめ、ビジネスシーンでの交通費精算や通勤定期代の支給計算などの法人向けサービスとも連携し、12万社以上の取引実績がある。

 

企業情報
商号 :株式会社ヴァル研究所
代表取締役 :菊池 宗史
所在地:東京都杉並区高円寺北2-3-17
設立年月日 :1976年7月26日
資本金:4,100万円
企業サイト:https://www.val.co.jp/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。