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2025年3月28日【MaaS】

エイトノット、東京港で自律航行小型船舶による運航実証に成功

坂上 賢治

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エイトノット(所在地:大阪府堺市、代表取締役:木村裕人)は3月28日、東京ウォータータクシー(所在地:東京都港区、代表取締役:石井 友章)が保有する船舶に対し、自律航行プラットフォーム「エイトノット AI CAPTAIN」(AI CAPTAIN)を後付けで実装。自律航行小型船舶による東京港初となる運航実証に成功した。

 

エイトノットはロボティクスとAIの専門家集団として、小型船舶向け自律航行技術開発を中心に「海のDX」と「船舶のロボット化」を推進。自律航行技術の社会実装を通じて、船舶乗組員のサポートや、船舶安全性の向上、運用コストの最適化を実現し、水上輸送をより身近なものにしていくべく社会課題の解決と海起点の新たな経済圏の創出を目指している。

 

同実証は、上記のエイトノットを加わり東京都が実施する東京ベイeSGプロジェクト「先行プロジェクト」の一環として実施され、日本屈指の輻輳海域である東京港での自律航行技術の社会実装に向けた大きな一歩となった。またグローバルに広く使用されているSterndrive型の船内外機を搭載した船舶に初めて自律航行技術を適用し、多様な推進機関にも対応できる汎用性の高さと拡張性を実証した。

 

今回の実証で使用した船舶 Marine02

 

運航実証の概要は以下の通り

 

実証の目的と意義
東京港は日本有数の船舶交通量を誇り、複雑な航行環境を有する海域であり、実証の目的は、このような操船難易度の高い環境下で自律航行技術が安全かつ確実に機能することを確認することにあった。

 

エイトノットの「AI CAPTAIN」は、既存船舶への後付けが可能であり、同実証では実際に既存の小型船にAI CAPTAINを実装し、自律航行による運航を実現することで、技術の汎用性と拡張性の高さを検証した。

 

更に水上交通の自動化がもたらす安全性の向上、労働力不足の解消、運航効率の改善といった社会的・経済的メリットの可能性についても確認を行った。

 

実証実施の詳細
実施日:2025年2月14日(金)
実施場所:東京港 日の出船着場 Hi Node前 ~ 海の森公園東側船着き場間
使用船舶:東京ウォータータクシー株式会社が保有する小型船 Marine02(24ft)

 

技術内容
AI CAPTAINを後付け実装し、自律航行機能を活用した運航を実施
船舶の状況をリアルタイムで把握しながら安全に航行
他船や障害物回避行動などの操船動作も自動化
Volvo Pentaの船内外機(Sterndrive)を搭載した船舶に初めて自律航行技術を適用し、多様な推進機関にも対応できる汎用性の高さを実証

 

2024年度の成果
操船難易度の高い東京港初の自律航行による安全運航を実現
多様な推進機関に対応可能な技術の汎用性を実証
東京港における自律航行の本格運用に向けた課題を抽出

 

東京ベイeSGプロジェクト「先行プロジェクト」
自然と便利が融合した持続可能な都市の実現に向け、中央防波堤を実証フィールドとして活用し、最先端テクノロジーの社会実装に取り組むプロジェクト
関連URL:東京ベイeSGプロジェクト「先行プロジェクト」について

 

会社概要
会社名:株式会社エイトノット
英表記:Eight Knot Inc.
設立:2021年3月8日
役員:代表取締役CEO 木村裕人、取締役CTO 横山智彰 、社外取締役 蓬田和平
本社所在地:大阪府堺市北区長曽根町130番地42 S-Cube本館313号室
東京オフィス:東京都江東区亀戸1-16-8 鯨岡第一ビル3C
広島オフィス:広島県広島市中区上八丁堀7-1 HIOS HIROSHIMA 405号室
事業内容:水上モビリティの自律航行システム開発・販売
ウェブサイト:https://8kt.jp
X(旧Twitter):https://x.com/8ktjp
Facebook:https://www.facebook.com/8ktjp
LinkedIn:https://www.linkedin.com/company/8kt
採用:https://www.wantedly.com/companies/eightknot

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。