東日本高速道路( NEXCO東日本 )は6月10日、自らが進める高速道路の4車線化事業が将来の大雪に適応する社会事業であるとして、格付投資情報センター( R&I )からサステナビリティ・ファイナンスに関する第三者評価( ICMA /国際資本市場協会が定めた事業評価 )を取得したことを明らかにした。
なお当該事業がサステナビリティ・ファイナンスの第三者評価を取得するのは、国内初であるとした( 自社調べ )。
サステナビリティ・ファイナンスとは、一般に「持続可能な社会と地球を実現するための金融」と解釈されており、環境( E )、社会( S )、ガバナンス( G )などの課題解決を目的に投じられる融資( ESG投資・ESG金融 )、債券発行などの金融サービスの実施を指すもの。
NEXCO東日本では、令和元( 2019 )年6月以降、ソーシャル・ファイナンス( 調達資金の使途が社会的課題の解決に資するもの )によって資金を調達し、道路建設事業等を通じて社会的課題の解決を目指す事業スタイルへと自社事業の姿を変革してきた。
今回、同社が進める4車線化事業は、大雪や大雨によって車両の立ち往生や、のり面の崩壊等が発生した際に4車線のうち2車線を対面通行として交通機能を確保することや、並行する一般道が通行止めになった際の代替路として機能させることができる。この度は、これらが環境問題の解決に資すると認められ、新たにR&Iからの第三者評価を取得した。
NEXCO東日本では、7月に同社初となるサステナビリティ・ボンド(環境及び社会貢献債)500億円を発行予定。調達した資金を活用して社会的・環境的課題の解決に取り組み、高速道路事業を通じて持続可能な社会の実現を目指すとしている。
グリーンプロジェクトに該当するとの第三者評価を取得した事業(令和6年6月時点)
サステナビリティ・ファイナンスについて
サステナビリティ・ファイナンスの枠組みで調達した資金は、以下のプロジェクトに充当。
※SBP:ソーシャルボンド原則(Social Bond Principle)。
※GBP:グリーンボンド原則(Green Bond Principle)。
これまでにソーシャル・ファイナンスで調達した事業の例。
■(NEXCO東日本)サステナビリティ・ファイナンス