独・ロバート・ボッシュGmbHの日本法人ボッシュは、3月6日、渋谷区の長年の地域課題である落書きによる景観問題の解決のため、渋谷区に落書きを消すための高圧洗浄機やコードレスディスクグラインダーなど電動工具29点を寄贈したことを発表した。
寄贈した電動工具は、東京中心部で落書きによる景観問題の解決に行政とともに取り組む任意団体Clean&Artなどが渋谷区で活動をする際に貸し出される。
今回の取り組みは、同社が2017年に渋谷区と相互協力のもと地域社会の課題解決に取り組む包括連携協定、「シブヤ・ソーシャル・アクションパートナー協定(S-SAP協定)」を締結したことによるもの。
同社によると、今回活動の対象となった渋谷区の落書きは、近年増加傾向にあり、落書きが放置されることで、その周辺が「手入れがされていない区域」と認識され、たばこの吸い殻やごみのポイ捨てを誘発し、景観を汚す悪循環を招くことを防ぐのが目的という。
また、今回の電動工具を寄贈するアイデアは、「渋谷をつなげる30人」(主催:㈱フューチャーセッションズ 協賛:渋谷区)が発案。これは、渋谷区の企業・行政・NPO市民の30人が連携して、落書きのような渋谷区が抱える社会課題の解決策を立案・実行するまちづくりプロジェクトのことだ。
なお、1月23日には、東京都内で落書き消し活動を行う団体Clean&Art主催の活動に同社社員等も参加。
当日は、ボランティアの同社社員の他、電動工具事業部のトレーナーも参加し、電動工具の安全な使用方法を指導するといった活動も行っている。
今回の協定事業について、渋谷区の長谷部健区長は
「落書きはかねてより渋谷の課題で違法です。今回、電動工具を渋谷区に寄贈いただき、美化活動に携わる方々への貸し出しが可能となり、心強く思っています」
とコメント。
また、同社 電動工具事業の高橋俊輔部長は、
「弊社が日本法人の本社を構える渋谷区の課題に対して、電動工具を寄贈するだけでなく、区の職員、任意団体など様々なステークホルダーと連携して地域に貢献できる事に意義があると感じています。今後も地域のニーズに合った貢献をしていきたいと思います」
と述べ、渋谷区へのさらなる貢献を行う意向などを語っている。