NTTドコモと台湾の携帯電話通信事業者のFarEasTone Telecommunications(以下、FET)は、ドローンを活用して通信鉄塔の点検作業を支援するサービス「docomo sky for Tower Inspection 」の共同実証プロジェクトを、6月20日(木)から台湾で開始した。
このプロジェクトは、ドコモがドローン運用をトータルにサポートするサービス「docomo sky」をドコモの出資先であるFETに提供し、FETが保有する基地局の点検作業を、ドローンを活用して支援するもの。
両社は、実証実験を段階的に行い、サービスの有用性を検証。より安全で効率的な点検作業を目指す。
なお、docomo skyを活用した基地局点検ソリューションの海外展開は、インドネシアに続いて2例目となる。
docomo skyは、ドコモの商用ネットワークの基地局点検のために全国展開しているドローン基地局点検システムをベースに開発。
ドローンの操縦者が、グランドコントロールステーションアプリケーション(以下、GCSアプリ)を用い、基地局の高度やドローンとの距離などを設定することで、ドローンの自動飛行、自動撮影、撮影画像のリアルタイム送信を可能とする。
また、点検者は、docomo skyのWEBサイトにログインすることで、専用画面から遠隔地の品質保全状況の確認ができると云う。
台湾では、点検者が基地局を1基ずつ目視で確認し、故障箇所を特定することが一般的で、その点検にかかる人的コストが課題に。このサービスの導入により、効率的で安全な品質保全状況の確認が可能になるとしている。
同プロジェクトの導入実証は、6月20日(木)、台湾の新竹市周辺のFET保有の基地局で実施され、基地局の破損、サビなどの状況を確認。これにより、点検者が鉄塔を1基ずつ目視で確認する既存の手法と比較し、点検業務における作業の安全性の向上や、3分の1程度の作業時間の短縮効果が確認された。
ドコモとFETは、引き続き台湾の基地局への効果を検証していく。
ドコモは、日本国内で培ったドローンによる基地局点検の技術開発と、運用ノウハウを踏まえ、グローバル規模でニーズが高いドローンビジネスでの海外展開を見据え、同プロジェクトをはじめとした国外での実証プロジェクトに取り組んでいくとしている。
■FarEasTone Telecommunications:https://www.fetnet.net/
■(NTT ドコモ)docomo sky:https://www.docomosky.jp/