NTTドコモは、第5世代移動通信方式(5G)として割り当てられた周波数帯および商用装置を用いた「5Gプレサービス」を、9月20日(金曜)から開始し、商用サービスとして付与された28GHz帯の5Gを、日本で初めて提供する。
ドコモは、今回の5Gプレサービスを実質的な5Gのスタートと位置付け、来年春に開始する商用サービスと同じネットワーク装置や同じ周波数帯を使用し、3,000を超える「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」参加パートナーと、全国で100件を超えるフィールド検証を実施。
さまざまな産業分野で新たな価値創出・社会的課題解決や、5Gによって実現するライフスタイルの変化が体験できるサービスを一般個人に提供する。
そのキーワードとして「5G OPEN」を掲げ、5Gが新しい世界や社会への扉をひらくものと捉え、パートナーとともにさまざまな可能性を実現。「5Gプレサービス」を通して、5Gによって実現する世界の体感や、2020年春に開始の5G商用サービスに向け、5G通信・サービスのさらなる進化を目指す。
[5Gプレサービスで使用する端末]
1. 提供端末
※今回使用される端末は、一般には販売されない。
2. 主なスペック一覧
※1)ミリ波:30~300GHzの周波数の電波。移動通信業界では5Gで利用される28GHz帯も含めて通称「ミリ波」としている。
※2)Sub6:6GHz以下の周波数の電波。
[5Gプレサービスにおける通信速度、エリア展開]
1. 5Gプレサービス開始時の最大通信速度(※1)
2. 5Gエリア展開
5G商用サービス開始までにエリア化される、主なスポット(※2)
*2020年6月末までに、全国47都道府県へ5G(無線)基地局を展開し5Gエリア化する。
※1:最大通信速度は一部エリアに限る。通信速度は、送受信時の技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではない。ベストエフォート方式による提供となり、実際の通信速度は通信環境やネットワ-クの混雑状況に応じて変化する。
※2:エリア化予定の主なスポットを掲載。またエリア化は、掲載スポットの一部箇所にとどまる場合がある。
[5Gプレサービスの体感ができる機会・場所]
1. ドコモショップなどの5G体験コーナー
ドコモショップなどの一部店舗において、5G端末を用いたさまざまなサービスが体験できる。また、Magic Leap社のウェアラブルデバイスを用いたリアルとデジタルを融合したインタラクティブな世界も体験できる。
<対象店舗(9月20日から)>
【中央】 d garden五反田店、ドコモショップ丸の内店、【東海】 ドコモスマートフォンラウンジ名古屋、【関西】 ドコモショップグランフロント大阪店
*対応店舗の詳細については、ドコモホームページ<https://www.nttdocomo.co.jp/special_contents/5g/experiences/shop/>で案内される。
<展示内容>
・5G端末
・Magic Leap One
2.ラグビーワールドカップ2019 日本大会
ラグビーワールドカップ2019 日本大会が開催される全国8会場のスタジアムや、ドコモ主催のライブビューイング会場で、試合を多視点で同時視聴できる「マルチアングル視聴」や「ライブビューイング」などの新たな観戦スタイルと報道・中継スタイルを、「5Gプレサービス」の一環として9月20日(金曜)から提供する。
<スタジアムでの取り組み(※1)>
全国8会場のスタジアムを5Gエリア化し以下の取り組みを実施する。
<ライブビューイング会場での取り組み>
一般個人客に対しても、5Gサービスの体験環境を用意。参加者はドコモの特設サイトで募集する。
その他、マルチアングル視聴など、5Gを疑似体験できるブースを全国16か所の試合会場および「ファンゾーン」に開設する。
3. 第32回東京国際映画祭
バーチャルアイドル(VTuber)とリアルなタレント・アーティスト、来場者が、最新のVR空間ライブシステム内で共演する「Virtual×Real×Techライブ ~featuring 直感×アルゴリズム♪~」を実施。
VTuberのVR空間上での映像・音声・モーションデータを遠隔地から5Gで伝送し、高速・大容量・低遅延の特性を活かした臨場感あるショウステージを東京国際映画祭会場で実施する。
<実施会場>
六本木ヒルズアリーナ(東京都港区六本木6丁目9-1)
<実施日時>
2019年11月2日(土曜)~11月3日(日曜)
<出演者>
バーチャルキャラクター:キリン・シー(生放送アニメ(※4)直感xアルゴリズム♪)
<イベント内容>
大型LEDビジョンを配置した特設ステージで、会場内に設置されたワントゥーテン社の高速3Dスキャンシステム「ANATOMeTM」を使用して来場者の3Dアバターを生成。バックダンサーとして、ミュージックライブや映画祭にちなんだバーチャルキャラクターと共演できる。
またLEDビジョンでの視聴に加え、5Gネットワークを構築し、パルス社のバーチャルライブアプリ「INSPIX LIVE」を導入した5G対応スマートフォンとVRゴーグルを用いたVRライブステージが体験できる。
ステージは、「直感xアルゴリズム♪2nd Season」を手掛けたDMM.RESORTSがCG映像制作を担当し、ジャストプロが演出。また、ステージ運営はAliceが担当し、ドコモとともに新しいバーチャル×リアルの融合ステージ体験を提供する。
なお、このプロジェクトは、経済産業省が支援する「コンテンツグローバル需要創出等促進事業(J-LOD)」において、世界に向けて発信するデジタル技術を活用した先進性の高いコンテンツ制作に関する取り組みとして採択されている。
■東京国際映画祭:https://2019.tiff-jp.net/ja/
■直感xアルゴリズム:http://project-algorhythm.com/special/tiff.php
※1:一般客は利用不可。
※2:一部の報道機関が対象。
※3:今回使用される5G端末は、一般販売されない。
※4:演者(声優)の動きをモーションキャプチャーとリアルタイムCG技術を活用して、CGアニメーションにして生放送(ライブ配信)を行うコンテンツ。
[パートナー企業との主な取り組み]
1. ドコモ5Gオープンパートナープログラム
ドコモは、5Gにおいて幅広いパートナーとともに新たな利用シーンの創出に向けた取り組みを拡大するため、昨年2月21日(水曜)から「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」の提供を開始。参加企業・団体は、9月18日(水曜)時点で3,000社を超えている。
このプログラムは、パートナーとなる企業・団体に対し、5Gの技術や仕様に関する情報提供や、パートナー間の意見交換を行う5Gパートナーワークショップの場を提供するもの。パートナーとなる企業・団体は同プログラムへの参加を通じて、2020年に先立ちいち早く5Gを用いたサービス構築や検証ができる。
2. ドコモ5Gオープンラボ
ドコモが常設する5G技術検証環境の「ドコモ5Gオープンラボ」では、5Gの基地局装置や移動局に接続する映像伝送機器などを、パートナーに対して無償で提供。このドコモ5Gオープンラボを、9月20日(金曜)から、これまでの4拠点から11拠点に拡大し、また、5Gプレサービスのエリアとしてオープンする。
<展開拠点>
<施設概要>
①5G基地局と5G移動局
「5Gプレサービス」で使用する5G無線基地局と端末を用意。5Gの伝送能力が体感できる。
②高精細映像/VRのデモ
4K映像伝送環境や高精細VR環境などを用意。5Gの伝送能力の視覚的な確認ができる。
③持ち込み機器の接続
パートナー企業・団体が所有するシステムやコンテンツを持ち込み、5Gソリューションのサービス検証が可能。
3. ドコモオープンイノベーションクラウド
「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」参加パートナー企業・団体向けに、「ドコモオ-プンイノベ-ションクラウド」を、「5Gプレサービス」開始にあわせて提供する。
ドコモオープンイノベーションクラウドは、ネットワークの伝送遅延の低減とセキュアなクラウド環境を実現するMEC(Multi-access Edge Computing)の特徴を持ち、ドコモのネットワーク網にクラウド基盤をつなぐことで実現。
今後、ドコモが開発した画像認識やAIエージェント基盤などの技術や、ソリューションパートナーが提供する5Gソリューションを順次搭載していく。
これによりソリューションパートナーとの5Gソリューションの検証を可能とし、また5Gソリューションを自社の環境で確認したいパートナー向けに、デモアカウントの発行とトライアルキットを準備する。