写真手前 左:カマルル・A・ムハメッド(Aerodyne Group Founder and Group CEO)、右:ジュリアン・ネオ (Managing Director, DHL Express Malaysia & Brunei)
世界最大級のエクスプレスサービスプロバイダーであるDHLエクスプレス・マレーシアとドローン・ソリューション・プロバイダー企業であるマレーシアのAerodyne Group(エアロダイン)はマレーシア時間の12月14日、ドローン技術の商業的実用化を評価すること、及び生命科学や海上サプライチェーンでドローンを活用したビジネスモデルを構築することを目標に業務提携契約を締結した。
世界的なパンデミックの影響により、ラストマイル配送の課題はさらに深刻化しており、物流環境の変化に対応することがこれまで以上に急務となっている。そんな中、遠隔地や陸上から船舶までを結ぶ非接触型の自動配送サービスについては、ドローンなどのUAVテクノロジーによって実現する可能性が高まっている。
マレーシアにおいては、東マレーシアにおける医療関連物資の輸送課題の改善ニーズや、マラカン海峡を航行する船舶へ必需品の輸送を行うニーズがあり、例えばマレーシア・サバ州では、農村部と都市部を結ぶ道路がないため、村人がワクチンや薬をタイムリーに入手するのが難しいという課題があった。
ドローンはこのインフラギャップを克服し、地形に関係なく荷物を送ることを可能にする。ハイスピード、ローコスト、安全性に加え、ドローンはトラックやボートなどの従来の輸送方法に比べて、二酸化炭素排出量を大幅に削減できるとも考えられている。
今回の提携について、両社の代表がコメントを寄せている。
DHLエクスプレス・マレーシア&ブルネイ マネージングディレクター ジュリアン・ネオ氏:
「第四次産業革命は、多くの産業におけるデジタルトランスフォーメーションと物流業界の変化の速さを背景にしております。常に進化する需要に対応し、将来に備えたサプライチェーンを確保するためにも、我々には常に革新的なアプローチが必要とされており、ドローンとロボティクスが重要な役割を果たすと考えております。
ドローン技術はロジスティクスの未来、特にマレーシアの企業にとって重要な役割を担っています。弊社のデジタルトランスフォーメーションの取り組みの一環として、私たちは新しい技術とその実用的な運用方法に積極的に関心を持ち、サービスを提供する地域社会の多様なニーズをサポートできるようにしています。エアロダイン社とのパートナーシップは、弊社のサービスポートフォリオの中でドローンによる配送を現実のものとするための大きな一歩となります。」
エアロダイン CEO カマルル・A・ムハメド氏:
「世界中でドローン配送事業の立ち上がりが起きている昨今、ドローン配送サービスをマレーシアおよびその他の国々で技術的にも商業的にも実現可能なものにするため、DHLエクスプレスとのパートナーシップを締結できたことは時宜を得たものであると考えております。
AIを活用したソリューションと革新的なデータ分析を活用した大規模なオペレーションの実績のある弊社は、あらゆる分野の企業の事業拡大とデジタルトランスフォーメンショーンに貢献することが可能です。このコラボレーションは、ドローンサービスに関する規制についての政策提言を行う弊社の活動を強化し、弊社の先進的なドローンとデータ技術の躍進にさらなる拍車をかけることになるでしょう。」