東日本高速道路(NEXCO東日本)と中日本高速道路(NEXCO中日本)、西日本高速道路(NEXCO西日本)の3社は7月12日、〝高速道路の深夜割引の見直し〟について、その開始時期と割引額の算出方法等を発表した。
高速3社は昨年1月、国土交通省と共に、高速道路の深夜割引の見直しの方針を発表(※1)し、その後の11月7日から20日まで、この方針に関しての意見を募集(※2)すると共に、国などの関係機関と調整を進めてきた。
この〝高速道路の深夜割引の見直し〟については、今後、必要な準備が整い次第、道路整備特別措置法第3条に基づいて国交大臣宛てに申請が行われ、事業許可を受けた上で今年度(令和6年度)末頃に運用が開始される予定(※3)であるが、今回3社は、これに先立ち、割引額の算出方法などを事前に発表した。
なお、この見直しは、現行の深夜割引適用待ちの車両の滞留等の課題を踏まえて、割引適用時間帯に走行した分の料金を対象として割り引くことや、トラック運転者の負担軽減等のため、割引適用時間帯の拡大等を行うものであると云う。
この見直しに際して、3社は、深夜割引を「ETCマイレージサービス」または「ETCコーポレートカード」への後日還元型による割引制度に変更する。
※1)参考(国交省)高速道路の深夜割引の見直しについて (2023年1月20日リリース)。
※2)参考(NEXCO東日本)高速道路の「深夜割引の見直しにおける無謀な運転の抑止策(案)」に関する意見募集について (2023年11月7日)。
※3:具体的な時期については改めて告知される。
[主な見直し内容](※4)
(1)新たな内容
・令和6年度(2024年度)末頃に運用開始予定。
・割引の対象路線(現在から変更なし)
(2)具体的な割引計算の方法等
・割引見直しに伴うETC無線通信専用アンテナ等の通信記録を用いた割引計算の方法。
・無謀な運転の抑止策として、割引適用時間帯の走行距離に上限距離を設定。
・長距離利用の通行料金負担増や新たな交通集中を抑制することを目的とした激変緩和措置の実施。
・後日還元型の割引制度への変更と利用するサービスに応じた還元例。
・長距離逓減制の拡充。
※4:詳細については、リンク先の添付資料(NEXCO西日本:高速道路の深夜割引の見直しについて /PDF)を参照。
■参考:「深夜割引の見直しにおける無謀な運転の抑止策(案)」に対して寄せられた意見と意見についての見解(2023年12月22日より掲載)。