デンソーは9月10日、サステナビリティ経営(社会の持続可能性に配慮した経営)のさらなる推進に向け、グループとして初となるサステナビリティボンドを発行すると発表した。
サステナビリティボンドは、資金の使途が環境・社会双方の持続可能性に貢献する事業に限定される社債。今回は、米ドル建て年限5年の普通社債5億ドル分を発行。これを契機に、資金調達手段の多様化・増強を図るとしている。
デンソーは、グループの2030年長期方針(2017年策定)に於いて、地球にやさしく、すべての人が安心と幸せを感じられるモビリティ社会の実現に向け、「環境」「安心」の提供価値を最大化することに加え、社会から「共感」される新たな価値を創造するという方針を掲げ、「環境」領域において、2035年までに「CO₂排出実質ゼロ」を目指すことを宣言。また「安心」領域で、交通事故ゼロの世界の実現に向けた挑戦を続けている。
また、社是に「最善の品質とサービスを以て社会に奉仕す」との一節があり、事業を通して社会に貢献することが記されていることから、デンソーにとってのサステナビリティ経営は、創業以来、脈々と受け継がれてきた経営の根幹であり、成長の原動力でもあると云う。
今回デンソーは、このサステナビリティ経営のさらなる推進に向け、電動化事業や先進安全・自動運転事業における幅広い投資資金に充当を想定し、サステナビリティボンドを発行。
サステナビリティボンドの発行にあたって、国際資本市場協会(ICMA)が定めるガイドラインに基づき、(1)資金使途、(2)プロジェクトの評価・選定、(3)調達資金の管理、(4)レポーティング等の方針を記載したサステナビリティボンド・フレームワークを策定(※1)し、第三者評価機関Vigeo Eirisによるセカンドオピニオンも取得した(※2)。
デンソーは、今後もサステナビリティ経営を加速させ、さらなる企業価値の向上に努めるとともに、持続可能な社会の実現に貢献するとしている。
※1:(デンソー)グリーン、ソーシャル・アンド・サステナビリティボンド・フレームワーク(PDF):https://www.denso.com/jp/ja/-/media/global/about-us/sustainability/library/evaluation/202107_denso-framework_j.pdf?rev=6a5ece1bb08f40dab48f6b52efdb3866
※2:(デンソー)セカンドオピニオン デンソーのサステナビリティボンド・フレームワークのサステナビリティについて(PDF):https://www.denso.com/jp/ja/-/media/global/about-us/sustainability/library/evaluation/202107_ve_spo_j.pdf?rev=f3b96cba08c947b29487a36876f4a3c7
[発行概要]
– 発行体:株式会社デンソー
– 条件決定日:2021年9月9日
– 発行日:2021年9月16日
– 通貨:米ドル建て
– 発行年限:5年
– 発行額:5億米ドル
– 発行利率:1.239%
– 主幹事:Morgan Stanley, BofA Securities, Citigroup
– ストラクチャリング・エージェント(*):Citigroup
– 第三者評価機関:Vigeo Eiris
*)ストラクチャリング・エージェント:サステナビリティボンド・フレームワークの策定およびセカンドオピニオン等外部の第三者評価の取得に関する助言等を通じて、サステナビリティボンドの発行支援を行う者。
■(デンソー)サステナビリティマネジメント デンソーにとってのサステナビリティ経営:https://www.denso.com/jp/ja/about-us/sustainability/management/