デンソーとトヨタ自動車は7月10日、次世代の車載半導体の研究および先行開発を行う合弁会社の設立に合意した。今後、両社で新会社の詳細について検討を進め、来年4月の設立を目指す。
近年、自動車の電子制御化が進み、車載半導体はますます増加、高性能化している。また将来のモビリティ社会の実現に向けたCASE(コネクティッド、自動化、シェアリング、電動化)の進展において、技術革新の鍵となる次世代の車載半導体の開発が求められている。
デンソーとトヨタは、2018年6月に、電子部品の生産・開発機能をデンソーへ集約することに合意。これに基づきスピーディかつ競争力のある生産・開発体制を実現すべく取り組んでいる。
デンソーは今回、新たに車載半導体の研究および先行開発を行う新会社を設立。トヨタの持つモビリティ視点での知見を生かし研究開発を加速させるため、トヨタからの出資を受け入れる。
またトヨタは、新会社への出資を通じて、最先端の半導体技術を自社のモビリティサービスや車両開発に企画段階から取り入れることで、さらなる技術革新を目指す。
新会社では、次世代の車載半導体における基本構造や加工方法などの先端研究から、それらを実装した電動車両向けのパワーモジュールや自動運転車両向けの周辺監視センサーなどの電子部品の先行開発までを行う。
なお、合弁会社の設立は、所要の独禁法当局の承認が条件となる。
[合弁会社の概要]
– 設立年月:2020年4月(予定)
– 本社所在地:愛知県日進市米野木町南山500-1(デンソー 先端技術研究所内)
– 資本金:5,000万円
– 出資比率:デンソー51%、トヨタ49%
– 従業員数:約500名(会社設立時)
– 事業内容:車載半導体の研究・先行開発および半導体を用いた電子部品の開発