当該事業に於ける連携協定締結各社の代表メンバーの写真右から、パナソニック アドバンストテクノロジー 水野室長、DAOWORKS 吉田代表取締役社長、 北海道大学 江丸准教授、日本データーサービス 清水常務取締役
IoT技術に係るサービス開発を担うDAOWORKS(ダオワークス)は8月5日、ドローンを活用した港湾施設の効率的な点検・管理実証を始動させる。
同実証活動は、国土交通省が中小企業イノベーション創出推進事業に掲げている「国際競争力強化に資する交通基盤づくりに向けた技術の開発・実証」(SBIRフェーズ3基金事業/令和6年3月29日)で、DAOWORKSが提案した「ドローンによる港湾施設の点検・維持管理の効率化と、災害時に於いても現状把握できる可視化の仕組みの技術開発・実証」事業が採択されたことで始動するもの。
DAOWORKSは当事業の代表スタートアップとして、国立大学法人 北海道大学、IoT事業設計のパナソニック アドバンストテクノロジー、総合設計コンサル事業の日本データーサービスと連携協定を締結。当該事業を推進していく。
事業イメージ
当該事業実施の背景と事業内容は以下の通り
近年、国内の巨大インフラの老朽化が大きな社会課題となってきている。なかでも国内で2,000以上ある港湾施設の点検・維持管理業務は現在、点検作業者が現地にて手作業で行っており、そうした熟練した技術系・技能系人材の知見・ノウハウに依存した運用は大きな人的コストが掛かる。
そもそも、熟練した技術系・技能系人材の獲得は、高齢化により人材確保自体が困難になりつつあり、また、これら施設の維持管理に使える財源は限られている。従って修繕工事時、災害発生時以外では、十分な点検作業を行えていないのが現状だ。
そこで今回は、これらに於いて課題に挙がる手作業で行なっていた測量・点検・維持管理作業をワークフロー化。ドローンでの測量により、点検作業の省人化、効率化を実現させていく。
また、ドローンで取得した点群データを位置情報と紐づけ、3次元データで可視化する仕組みを導入することにより、迅速な点検とリスク可視化ができるようにする。
合わせて、点検作業の効率化により、より多くの港湾で平時から点検を行えるようにして、災害時に港湾の変状をより迅速に把握することができる体制づくりを進めていくという。
同事業では、主に以下の取り組みを実施する
(1)画像データによる、遠隔点検システムの開発
(2)3次元データでの、港湾の変状等のリスクや緊急性を可視化
(3)港湾管理者の修繕計画立案等をサポートする仕組みの構築