三菱ふそうトラック・バス(以下、MFTBC)は、親会社のダイムラーAGが11月1日から新組織体制となったことを受け、新体制での事業を開始した。
ダイムラーAGの下で活動していた組織並びに法人は、新たに「ダイムラートラックAG」、「メルセデス・ベンツAG」、および「ダイムラーモビリティAG」として法人化。ダイムラーAGが保有していたMFTBCの89.29%の株式は、ダイムラートラックAGに引き継がれた。
MFTBCの事業を含む世界中のダイムラーのトラック部門とバス部門は、ダイムラートラックAGの下で引き続き事業を継続。世界約10万人の従業員は、トラックおよびバスに関連した製品およびサービスの開発・生産・販売を行う。
ダイムラートラックAGは、シュトゥットガルト(ドイツ)に本拠地を置き20名の取締役で構成。取締役には、ダイムラー・トラック・アジア代表で、MFTBCの代表取締役・CEOのハートムット・シック氏も含まれている。
今回のダイムラーAGの会社再編に際して、ダイムラートラックAGの取締役会長マーティン・ダウム氏は、以下のように話している。
「当社のすべての業務は、お客様重視で行っています。当社は、世界を動かし続けるすべての人々のために働いています。お客様に成功してもらうことこそが、当社の成功となります。そのためには、各市場の需要と世界をリードする当社のテクノロジーという2つの要素を組み合わせた製品をお客様に提供することが不可欠です」。
[ダイムラーAGの新組織について]
乗用車・バン事業とトラック・バス事業が、10月末に2つの新しい子会社へと分社化され、それぞれ商業登記された。
「メルセデス・ベンツAG」は、メルセデス・ベンツブランドの乗用車とバンを担当。「ダイムラー トラックAG」は、ダイムラーのトラックとバスのすべての活動を担当する。
また7月に「ダイムラー・ファイナンシャル・サービス」から社名を変更した「ダイムラーモビリティAG」は、自動車関連のファイナンス業務やフリート管理といった長年の事業に加え、モビリティサービスを新たに担当。
ダイムラーAGは、引き続き唯一の上場企業として、ガバナンス、戦略、管理を担当。これら3つの子会社を通じてグループ 全般のサービスを提供していく。
[ダイムラー・トラック・アジアについて]
ダイムラー・トラック・アジア (DTA)は、MFTBCと、2012年に操業を開始したインドのダイムラー・インディア・コマーシャル・ビークルズが共同で事業を行う組織で、製品開発、生産、輸出、調達、研究活動を行う。
[MFTBCについて]
1932年に旧三菱造船の神戸造船所で「ふそう」と命名したB46型ガソリンバスが完成し、FUSOブランドが誕生。2003年には、三菱自動車からトラックとバス部門が独立し、MFTBCが設立された。現在の株主構成比率は、ダイムラートラックAGが89.29%、三菱グループ会社が10.71%となっている。
■Daimler Truck AG(英語):https://www.daimler.com/company/business-units/daimler-trucks/