ダイハツ工業（以下「ダイハツ」）は3月31日、ダイハツ長崎販売、五島市、アイシン精機（4月1日より社名が「アイシン」へ変更）と協力し、長崎県五島市岐宿地区にて、4月1日よりオンデマンド乗合送迎サービスを開始すると発表した。

ダイハツは、2021年1月にはカーシェアリング「TOYOTA SHARE」に参画し、一部の販売会社でサービスを開始している。このオンデマンド乗合送迎サービスは、それに続くモビリティサービスとなり、今後は全国販売会社へ展開を図るという。

ダイハツが販売会社とともに乗合送迎サービスを行うのはこれが初めて。

これまでダイハツは、地方部における高齢化や公共交通機関の減少を背景に、「いくつになっても自由に移動できる自立した生活」を実現するため、2017年から「地域密着プロジェクト 健康安全運転講座」を開始し、全国80カ所で実施している。

これは産官学民が連携し、高齢ドライバーの健康を維持し、より安全に長く運転ができるようサポートすることを狙いとした活動であるが、一方で社会問題ともなっている運転免許返納後の高齢者に対し、日常生活での移動手段を提供する取り組みができないか検討を続けてきた。

今回新たに行うサービスは、アイシン精機が提供する「チョイソコ」を使用し、五島市、アイシン精機、ダイハツ長崎および地元タクシー会社がともに実施する、オンデマンド乗合送迎サービス。移動手段の限られた地域の人々が、移動したいときに気軽に予約ができ、医療機関や公共機関、スーパーマーケットなどの目的地までの送迎を利用することができる。

外出することが認知症予防につながると言われている中、このサービスを通じ、高齢者の方々の健康維持をサポートすることで、ダイハツ長崎とともに地域の方々の日常に寄り添った活動を目指すという。

4月1日から9月30日までのトライアル期間での改善点などを反映し、10月1日から本格実装を予定している。