ダイハツ工業は11月11日、岡山県高梁市で福祉介護・共同送迎サービス「ゴイッショ 」の実証実験を、同日から12月13日(金)まで実施すると発表した。
ゴイッショは、〝少子高齢化〟や〝地域活性化〟といった社会課題の解決に向けた取り組みとして、同社が展開する福祉介護領域に於ける新たなモビリティサービス。
複数の通所介護施設での送迎業務を外部に委託して共同運行することで効率化を図り、介護人材不足の解消と高齢者の移動手段確保を支援するための仕組みを採用。2022年4月から全国の地方自治体向けに提供を開始、現在は香川県三豊市と滋賀県野洲市で利用されているほか、その他の地方自治体でも正式導入を見据えた実証実験が行われてきた。
今回、実証実験が行われる岡山県高梁市の共同送迎事業は、国土交通省の令和6年度「共創・MaaS実証プロジェクト」に於いて、「共創モデル実証運行事業」の「通所施設共同送迎事業」として採択されたもので、ダイハツは構成員として参画。介護人材の確保・定着を目的とした、共同送迎サービスの導入効果等に関する調査を実施し、運営体制について検討を進めてきたが、今回、実証実験に向けた準備が整ったため、11日から送迎業務を実施する。
なお、実証実験は、社会福祉法人高梁市社会福祉協議会が運営主体を担い、ダイハツは、運営フローやマニュアルの策定、ドライバーの研修、介護施設との調整・交渉等をはじめとした運営体制構築の支援と、運行管理システムを提供。同市内の7法人7施設が参加し、運行車両5台で朝夕の送迎を行い、期間中に延べ730人程度の送迎を予定していると云う。
また今後は、実証実験の結果に基づいて事業の課題を洗い出した上で、運営体制や事業成立性について検証をすると共に、来年度以降のサービス導入に向けた検討を進める予定だと云う。
ダイハツは、今後も「ゴイッショ」をはじめとした、地域社会に貢献できるサービスの提供を通じて、利用者の生活を豊かにするモビリティ社会の実現を目指して、〝モノづくり〟と〝コトづくり〟を両輪とした取り組みを続けていくとしている。