ダイフクは8月8日、オランダのScarabee Aviation Group、およびオーストラリアのIntersystems (Asia Pacific) を買収し、子会社化すると発表した。
世界の航空旅客数は2017年に40億人を突破。近年の新興国の経済発展等に伴うヒトの動きの活発化により、2037年には82億人に上ると予測されている(国際航空運送協会調べ)。
ダイフクはこうした背景の下、空港設備の更新・拡張や、利便性を高めたスマートエアポート化への需要が今後も見込まれると判断。2021年3月までの4カ年中期経営計画「Value Innovation 2020」において、空港向けシステム事業を第4のコア事業とすることを目指してる。
オランダのScarabee社は、世界の空港や航空会社に保安検査設備「スマートセキュリティレーン」など、空港ソリューションを提供している。
また一方、オーストラリアのIntersystems社は、フライトインフォメーションなどの空港情報管理システムの設計、開発、アフターサービスを手掛け、オーストラリアのほか、米国、中国にも事業拠点を有している。
ダイフクは両社の買収により、成長分野である空港セキュリティや統合情報システムなどのデジタル関連事業に新たに参入し、空港向けシステム事業の多角化を図り、既存のハードウェア事業を補完。北米、欧州、アジア・オセアニアを拠点とするグループ会社とのシナジー効果を発揮して、グローバル競争力を強化する。
また今後、グローバルな事業展開で培った豊富な技術と知識を活かして、空港内の安全性、効率性、正確性に貢献する自動化システムを幅広く提供していくとしている。
[会社概要]
<Scarabee Aviation Group>
– 商号:Scarabee Aviation Group B.V.
– 所在地:オランダ アムステルダム
– 代表者:Boudewijn Wellink(CEO)
– 設立:1988年
– 事業内容:空港関連ソリューション事業
・保安検査設備(スマート・セキュリティ・レーン)
・セルフ手荷物チェックイン機(バッグドロップシステム)
・保守・メンテナンス
・コンサルティング
・システムインテグレーション
– 従業員数 151人(2019年4月末現在)
– 主な拠点 オランダ(本社)、日本、英国、ドイツ
– HP:https://www.scarabee.com/
<Intersystems>
– 商号:Intersystems (Asia Pacific) Pty Limited
– 所在地:オーストラリア ブリスベン
– 代表者:Bruce Allen(CEO & Management Director)
– 設立:1970年
– 事業内容:空港運営業務ソリューション事業
・統合情報システム
・運航情報ディスプレイシステム
・ビッグデータの蓄積および分析システム
– 従業員数:19人(2019年3月末現在)
– 主な拠点:オーストラリア(本社)、米国、中国
– HP:http://www.inter-systems.com/