コスモエネルギーホールディングス(以下、コスモ)と岩谷産業は3月8日、脱炭素社会の実現に向け、水素事業の協業に関して検討を開始する基本合意書を締結したと発表した。
基本合意書では、協業検討領域として、①水素ステーション事業、②水素製造等に関わるエンジニアリング分野、③水素サプライチェーン構築に向けた国内受入基地および海外ソースの活用を挙げ、先ずは2022年中に商用燃料電池自動車(FCV)をターゲットとする水素ステーションの建設・運営に向けた共同事業体を設立することを検討する。
水素は利用時にCO2を排出しない、カーボンニュートラルのキーテクノロジーとして発電・産業・運輸など幅広く活用されることが可能とされており、技術開発や安定供給が期待されている。
コスモでは、石油製品の製造過程での水素利用や、グループ会社に於ける水素製造装置の建設・メンテナンスなど、取り扱うためのノウハウを長年に亘り蓄積。一方の岩谷産業は、1941年に水素の取り扱いを開始。以来、製造から輸送・貯蔵・保安まで、一貫した全国ネットワークを構築し、国内水素市場シェア70%を誇る。
両社は今後、それぞれ培った技術や知見を活かし、脱炭素社会の実現に貢献するため、水素事業の協業に関して具体的な検討を進めるとしている。
■(岩谷産業):水素とイワタニ:http://www.iwatani.co.jp/jpn/h2/index.html