コスモエネルギーホールディングスは6月9日、コスモエコパワーが、東芝ネクストクラフトベルケをコンソーシアムリーダーとする再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業に参画することを発表した。
この実証事業は経済産業省が公募した「令和3年度 蓄電池等の分散型エネルギーリソースを活用した次世代技術構築実証事業費補助金(再生可能エネルギー発電等のアグリゲーション技術実証事業のうち再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業)」に採択され行われるもの。
事業は、変動性の高い太陽光発電、風力発電等の再生可能エネルギー発電設備と蓄電池等の分散型エネルギーリソース(以下「DER」)を組み合わせ、需給バランス確保のための発電量予測や、リソース制御に必要となる技術等の実証を行うことで、DERを活用した安定かつ効率的な電力システムの構築と、再生可能エネルギーの普及拡大を図ることを目的として行われるもので、同日から実証を開始する予定。
現在日本では、FIT(Feed In Tariff)制度のもと再生可能エネルギーの導入が進んでいる。2021年4月からは電力の需給調整市場が段階的に立ち上がっており、再生可能エネルギーや蓄電池などのDERの活用が期待されている。2022年4月からは、再生可能エネルギーの主力電源化を見すえて、FIP(Feed In Premium)制度への移行が予定されている。FIP制度下で発電事業者は、正確な発電量予測に基づく計画値同時同量の責務が課されるほか、変動する市場価格に応じた最適な取引によるマーケットリスクへの対応が必要となる。
コスモエネルギーグループは、実証事業を通して安全・安定かつ効率的な再生可能エネルギー供給システムの構築に貢献すると共に、FIT制度終了後の事業モデルを構築し、2050年のカーボンネットゼロの実現を目指している。