WHILL(以下「WHILL社」)は2月24日、日本交通が展開するEDS(エキスパート・ドライバー・サービス)®とWHILL社が開発、展開する近距離モビリティ「WHILL(ウィル)」のスムーズなタクシー利用の実現を目指して連携することを発表した。
足の不自由な人や長距離の歩行に困難を抱える人の移動のサポートを目指し、2022年2月より本格的な取り組みを開始する。
カテゴリー上は電動車椅子であるWHILLは、近距離移動のパーソナルモビリティ(一人用の乗り物)として、近年利用者数が増えている。一方、タクシーも東京オリンピック・パラリンピックを契機に、車椅子のまま乗車することができる次世代型ユニバーサルデザイン車両「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」が普及し、日本交通の都内直営事業所においては全てのセダン型車両が既にJPN TAXIに置き換わっている。
しかしながら一方、WHILLは一般的な車椅子とは分解方法、折り畳み方法など取り扱いが異なる点についてタクシー乗務員側の認知が進んでおらず、バリアフリーな移動環境を整えていく整備、ユニバーサルデザインタクシー利用の促進の上での課題となっていた。
今回、WHILL社の協力のもと、日本交通のEDSのうち、高齢者・体の不自由な人の送迎を担う「サポートタクシー」メンバー担当乗務員がWHILLの取り扱い方法、分解・組み立て方法、折り畳み方法のほか、実際のタクシーへの乗車方法と乗車時の安全性の確認、移乗の場合のオペレーションなどを学ぶ勉強会を開催し、接客スキルの向上を図る。
WHILL社においても、開発部門やカスタマーサポートなどに携わるスタッフが乗車時のオペレーションの確認、乗務員からのヒアリング等を通じて、今後の製品・サービス開発などに活かしていく。本格的な連携に先立つ1月18日にはキックオフとしてプレ勉強会を開催し、「サポートタクシー」のリーダー乗務員が実際に取り扱い体験を行っている。WHILLユーザーがより安全に、安心して乗車できるように取り組みを開始している。