住友電気工業と日本電気(NEC)は、自動車部品の企画・開発をはじめとするモビリティ事業において2017年12月から協業を開始したことを、2月9日に発表した。
この協業は、第一弾として自動車をネットワークでつなぐコネクテッド領域から開始。
両社が有する最先端のAI(人工知能)・IoT(Internet of Things)技術を活用し、車両や車外システムに適用可能なハードウェア・ソフトウェアの企画開発・実証・製品化を進め、順次拡大する。
昨今、IoTの進展に伴い、自動車では、車内外のネットワークがシームレスにつながることで、新しいサービスの創出が可能となってきている。
またAIの活用により自動運転やカーシェアを実現する安全・安心・効率的なサービスの開発が進められている。
住友電工は、モビリティ分野、特に自動車内で利用される車載部品や、交通インフラを支える交通管制システムなど、様々な製品を開発・製造している。
一方のNECは、社会ソリューション事業に注力、AI技術群「NEC the WISE(*1)」、IT基盤、クラウドなどの高度な技術や製品・サービスを提供するとともに、これらを生み出すソフトウェア開発力、高いセキュリティを実現する技術・ソリューションも有している。
両社はこれらの強みを生かし、コネクテッド領域におけるAI・IoTを活用した高度なセキュリティを有する製品を開発し、モビリティ事業を拡大していくとしている。
[協業の内容について]
1. コネクテッド領域における次世代製品の企画・開発
コネクティッドカー市場の拡大を見据え、車内と車外をつなぐ次世代向け製品およびサービスの企画・開発を両社で行う。
次世代向け製品・サービスを実現するため、住友電工が蓄積する豊富な車載製品・技術、交通インフラの知見と、NECが保有するセキュリティ・AI・クラウド等の最先端の技術を両社で活用し、付加価値の高い製品の開発を目指す。
2. AI・IoT活用製品を迅速に生み出す高度なソフトウェア開発
自動車の高機能化により、車載・組込みにおけるソフトウェア開発は複雑化かつ大規模化し、重要性も高まっている。両社はこの協業により、こうしたソフトウェアの開発も共同で行う。
これにより、住友電工はソフトウェア開発のスピード向上や、変革が激しい自動車業界における事業機会の最大化を図る。
NECは、AI・IoTなどの先進技術を有する大規模な開発リソースを柔軟に提供し、開発の複雑化・大規模化に迅速に対応する。