ENEOSホールディングス(以下、エネオス)は12月16日、自動配送ロボットを活用したデリバリーインフラの構築に向け、ZMPおよびエニキャリとそれぞれ協業に関する契約を締結し、両社への出資を行う。
協業では、自動宅配ロボットをサービスステーション(SS)等に配備し、食料品や日用品等、幅広い商品を同時に一般消費者へ配達する独自デリバリーインフラを構築し、配達員の人手不足解消や安全性の確保といったニーズに応えることを目指す。
その第一歩として、ZMPが掲げるロボットと暮らす明るい街「RoboTown」構想の舞台、中央区佃・月島エリアにおいてその実用化を目指し、稼働率などのビジネス性検証や宅配プラットフォームとの連携、ロボット公道走行などの技術可能性検証のための実証事業を行う。
エネオスは、この実証事業において、エニキャリと共同構築する受注・集荷・決済等のプラットフォームを運営。近隣住民から注文を受け、ロボットを活用した配送を行う。また、ロボットの充電・デリバリー拠点として、東新エナジーの協力の下、同社が運営するDr.Drive月島SS(住所:東京都中央区佃2-18―8)に、ZMP製の自動宅配ロボット「デリロ(DeliRo)」を配備。
これらを通じ、事業の技術的・ビジネス的課題を抽出し、2022年を目途に最適なシステム・ビジネス等の設計・構築を行い、安心・安全・低コストなデリバリーインフラの提供を目指すと共に、既存サービスとデリバリーサービスの融合に関する検討や自動走行ロボットを活用した様々なサービスの展開について検討していく。
グループ長期ビジョンとして「地域サービス」をテーマに掲げるエネオスは、革新的事業を通じたこれまでにない価値を創造するサービスの構築を目指していくとしている。
[実証事業の概要]
– 目的:自動宅配ロボットを活用した配送インフラ構築に向けた技術的・ビジネス的課題の抽出。
– 期間:2021年2月(予定/公道走行に必要な手続き等が終了次第)
– 実施場所:
・配送エリア:東京都中央区佃
・自動宅配ロボットステーション:東新エナジー運営Dr.Drive月島SS
– 実施内容:
エニキャリと共同構築するプラットフォームを通じて近隣住民からの注文を受け、宅配ロボット・デリロ等を活用した配送を行う。
– 各社の役割分担:
・ZMP:宅配ロボット・デリロシステムの提供、その他ロボット運用の支援等。
・エニキャリ:注文・宅配プラットフォームの構築。
・東新エナジー:ロボットの充電・デリバリー拠点の提供。
・エネオス:宅配ロボット・デリロの保有・保管・運用及び注文・宅配プラットフォー
ムの運営。
※参加小売店・飲食店等については調整中。
[各社概要]
■株式会社ZMP
– 代表者:代表取締役社長 谷口 恒
– 所在地:東京都文京区小石川5-41-10 住友不動産小石川ビル
– 設立日:2001年1月30日
– 事業内容:
・RoboCar&センサーイノベーション:人の移動を担うRoboCarシリーズとRoboVision他各種センサーの開発・販売。
・CarriRoクリエーション:モノの移動を担う物流支援ロボットCarriRo、無人フォークリフトCarriRo Forkの開発・販売。
・IZACレボリューション:自律移動技術で事業革新をもたらすサービスの提供。
・RoboTest ソリューション:走行テスト・データ取得および解析サービスの提供。
・LIFE ROBOT BROTHERS:低速自動運転ロボットの宅配ロボットDeliRo、一人乗りロボRakuRo、無人警備ロボPATOROの開発&サービスの提供。
■株式会社エニキャリ
– 代表者:代表 小嵜 秀信
– 所在地:東京都千代田区平河町2-5-3
– 設立日:2019年8月8日
– 事業内容:
・自社専用デリバリーを開始するためのソリューション「Enterprise DeaaS」「Standard DeaaS」の開発および提供。
・地方自治体・公共団体向け、地域活性化のためのデリバリーインフラシステム「Core
DeaaS」の提供。
・クイックデリバリーのシェアリングプラットフォーム「anyCarry.jp」の運営。
■東新エナジー株式会社
– 代表者:代表取締役社長 比毛 新太郎
– 所在地:東京都中央区新川2-1-7
– 設立日:1945年11月1日
– 事業内容:
石油製品全般、道路舗装用ストレートアスファルト、建築・土木防水材の販売、都内 5
ケ所サービスステーション直営店の運営、車検各種損害保険の販売、カーリース事務用品販売業務等。