神奈川県厚木市と日産自動車、神奈川日産自動車、日産サティオ湘南および、日産プリンス神奈川販売の5者は、10月10日、電気自動車を活用した災害連携協定「災害時における電気自動車による電力供給に関する協定」を締結した。
協定は、厚木市による計画的な電気自動車の整備に加え、特に風水害発生時の避難場所となる公民館等の非常用電源として、厚木市内の日産販売会社の店舗から貸与される電気自動車を活用する体制を整備し、市民の生命及び身体の安全を守ることを目的としている。
厚木市と日産は、2013年11月、「環境先進都市」及び「交通先進都市」の構築を目指したパートナーシップ「厚木市・日産自動車 グリーンモビリティ・プロジェクト協定」を締結。この協定に基づき、市内企業の充電器整備に対する補助事業や超小型モビリティ活用事業等を行ってきた。
今回の災害連携協定は、当該プロジェクトの取り組み「電気自動車活用モデル事業」の一つと位置付けられる。
日産は、日本が抱える環境負荷低減や災害対策等の課題を解決するため、昨年5月に日本電動化アクション『ブルー・スイッチ』を発表。この活動を牽引するため、全国の自治体や企業と協力し、電気自動車(EV)普及を通じた社会の変革に積極的に推進。直近では、日産および日産の販売店は、今年9月の台風15号被災により長期停電の続いた千葉県に、50台以上の電気自動車「日産リーフ」を派遣している。
なお、今回の厚木市との「災害連携協定」は、10件目の自治体との災害協定締結となる。
[協定の概要]
・厚木市による電気自動車の計画的な整備に加え、神奈川日産自動車、日産サティオ湘南及び日産プリンス神奈川販売の厚木市内店舗からの電気自動車の無償貸与による公民館等避難所の非常用電源として電気自動車を活用すること(※)。
※風水害等による避難警戒レベル3が発令され、厚木市が必要と判断された場合に、あらかじめ、日産販売会社の電気自動車を貸与し、停電に備える体制を整備する。
・厚木市が主催、後援する防災訓練に神奈川日産自動車、日産サティオ湘南、日産プリンス神奈川販売及び日産自動車が協力すること。
・厚木市が、市民や事業者が所有する電気自動車等を非常用電源として貸出すための協力制度を構築した際に、日産自動車は、従業員による協力を促進すること。
厚木市と日産は、この協定の締結を機に、EVの特性を活かした地域防災力向上に向けて連携を強化していくとしている。