秩父市生活交通・物流融合推進協議会は11月26日、埼玉県秩父市で実施した災害発生時・平常時における複数のモビリティを融合した配送実証に成功したことを発表した。
秩父市生活交通・物流融合推進協議会では、埼玉県秩父市の山間地域における少子高齢化によるヒトとモノの移動の困難さに着目した、物流・公共交通ネットワーク「秩父モデル」構築への取り組みを、2020年11月より開始している。
今回の実証実験では、災害発生時や平常時の生活交通・物流の生活インフラを維持する新たなモデル構築の第一歩として、ドローン、鉄道、路線バス、自動搬送モビリティなど複数のモビリティを活用して、ヒトとモノの移動改善や最適化、効率化を図り、持続性の高いモデル構築を目指した。なお、複数のモビリティを融合した配送の実証は日本初となった(秩父市生活交通・物流融合推進協議会調べ)。
■実証シナリオ ①災害発生時
■実証シナリオ ②平常時
秩父市は、「豊かなまち、環境文化都市ちちぶ」を目指し、すべての人が安心して住み続けられるまちづくりの推進を基本方針に掲げている。都市部へのアクセスもよく自然に囲まれ、歴史文化あふれる観光地として有名な一方、山間地域が多く住民の高齢化により、災害発生時や日常生活において生活交通・物流等の生活インフラの維持が困難な点が課題となっている。また、日常生活では住民の高齢化により車の運転が困難となる住民が増え、買い物ができる場所までの距離が遠く、外出の機会が減るという課題もあった。
こうした課題解決のために、複数のモビリティを実際に連携して配送から販売などを一連で実証した。