CBクラウド(CBcloud)は11月29日、配送マッチングプラットフォーム「PickGo(ピック・ゴー)」の一般貨物事業者(運送会社)版に、配送条件などに応じて個別に配送料金を提示できる「入札制度」を、同日から導入すると発表した。
2024年問題に向けて空車率を改善
「働き方改革関連法」により、2024年4月1日からドライバーの年間の時間外労働時間の上限が960時間に制限されるが、これにより、実質の配送時間に加え、積地や着地での待機時間など、実務以外の理由で労働時間が長くなる傾向にあるドライバーの所得にも影響が出ることが予想される。
そのため運送会社では、輸送効率のアップで収益性を向上させるために、貨物なしで復路を走行する「空車率」の削減を図っているが、9割以上が中小企業である運送会社では、得られる案件情報に限りがあることや、多重下請けに伴う適正運賃での案件が得ずらいこと等から、空車率の改善は容易ではないと云う。
CBクラウドでは、運送業界の多重下請けや運び手の労働環境の改善など、業界が抱える構造的課題の解決を目指すべく、2016年6月にフリーランスの軽貨物ドライバーを対象とした配送マッチングプラットフォームの「PickGo」を開始し、昨年2月には一般貨物自動車運送事業者もその対象に追加。運送会社へ適正運賃の案件を提示することで、空車率改善と収益性の向上に寄与してきた。
そして今回、一般貨物のマッチングに入札制度を導入することで、さらに案件の受注がしやすい環境を整備するとしている。
需給に応じた柔軟な価格設定が可能に
「PickGo」ではこれまで、CBクラウドが運送の内容や距離等に応じて運賃を決定し、荷主と運送会社をマッチングしてきたが、今回導入する入札制度では、CBクラウドが提示した最低入札価格をベースに、各運送会社が運賃を提示。これにより、例えば繁忙期であれば運賃をあげて入札する、また少し安価にして復路の荷物を確保するなど、個々の状況に応じた運賃提示が可能になると云う。
また今後は、各運送会社の得意とする分野や実績といった価格以外の訴求も可能にすることで、より良いマッチング環境を目指すとしている。
CBクラウドは、一般貨物自動車運送の市場の是正を通して、引き続き運送会社支援を行い、今後も「PickGo」マッチングプラットフォームの活用拡大を通して、最適な物流環境の整備に尽力していくとしている。
■CBcloud:https://cb-cloud.com/
■(CBcloud)PickGo:https://pickgo.town/