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2024年8月19日【イベント】

今年のペブルビーチ、ブガッティタイプ59スポーツが受賞

坂上 賢治

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今年は、スイスのザ・パール・コレクションが展示した1934年製ブガッティ・タイプ59スポーツに栄冠。ベスト・オブ・ショーを迎えるペブルビーチ・コンクールCEOのデビッド・スティバーズ氏、コンクール会長のサンドラ・バトン氏、司会のアマンダ・ステットン氏

 

今年のペブルビーチ・コンクール・デレガンス(Pebble Beach Concours d’Elegance)に於いて、同デレガンス史上初めて〝Preservation Car(プリザベーション・カー)〟の「ブガッティ・タイプ59がベスト・オブ・ショー」を受賞した。

 

今年は、16カ国29州から214台の車が競技場に集まり、最優秀賞に選ばれたのは、先の通りスイスのツークにあるパール・コレクションのフリッツ・バーカード氏が出品した1934年製ブガッティ・タイプ59スポーツとなった。

 

今受賞にあたりペブルビーチ・コンクール・デレガンスで会長を務めるサンドラ・バトン氏は、「最初に製造されたタイプ59であるブガッティは、数人の偉大なレーシングドライバーの手で何度もグランプリで勝利を記録した希少なファクトリーレースカーであり、王族との繋がりもあります。

 

なかでも最も重要なのは、ベルギーのレオポルド国王によって再塗装された時に与えられたカラーリングで保存されていることで、今日までその歴史の積み重ねを身にまとっていることです」と述べた。

 

受賞車のオーナーであるフリッツ・バーカード氏は、「ブガッティの歴史を幾重にも潜り抜けてきたこの車を所有していることには、とても誇らしい気持ちです。また今回の受賞は、おそらくブガッティにとっても、嬉しい出来事のひとつといえるでしょう。

 

特に今年のペブルビーチ・コンクール・デレガンスを受賞できたことは私にとって大きな意味があります。このクルマは、ブガッティの歴史上に於いても、その長きに亘る時間の蓄積を体験してきた証人として、また今日に於いても最も成功したブガッティの 1 台といえるからです」と語った。

 

ちなみにブガッティはメルセデス・ベンツと並び、ペブルビーチでそれぞれ10個のベスト・オブ・ショー賞を獲得し、現在同数で並んでいる。

 

なお今年、有力な候補だったクルマは、チェコ共和国クロピニェのロバート・クデラ氏の1948 年型タルボット・ラーゴ T26 グランド スポーツ サウチック ファストバック クーペ、オハイオ州シンシナティのハリー・イェギー氏の 1934 年型パッカード 1108 トゥエルブ ルバロン スポーツ フェートン、カリフォルニア州ビバリーヒルズのフィリップ・サロフィム氏の1970 年型ランチア ストラトス HF ゼロ ベルトーネ クーペなどがあった。

 

ペブルビーチ・コンクールは今年300万ドル以上の慈善寄付金を集めており、同イベントのこれまでの慈善寄付総額は4,100万ドルを超えた。次回2025年8月17日(日)に開催される第74回ペブルビーチ・コンクール・デレガンスは、クライスラーとインヴィクタの100周年、ヴァージル・エクスナーの作品、F1の75周年を祝うイベントとなり、その他のイベントも今後発表される予定としている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。