ブガッティは5月28日(イタリア発)、1906年から1977年に掛けて伊・シチリア島で行われた公道自動車レース「タルガ・フローリオ( Targa Florio )」開催の地で、国際ブガッティミーティング2024( International Bugatti Meeting )を開催した。
かつて憧れの選手達が勝利を求めて競ったタルガ・フローリオは、スポーツカーの国際レースとして最も歴史が古く、2度の中断期間を挟んで計61回に亘って繰り広げられた。
そんな地中海最大の島で行われた同レースは、ブガッティにとっても特別な意味を持つ。特に1925年から1929年はブガッティ・タイプ35が勝利を独占。その後の1977年に開かれた最後の公道レース開催時に於いても5連勝の記録は破られていなかったからだ。今年はそんなシチリア島で5月19日から25日までの期間、国際ブガッティミーティングが開かれた。
美しい文化の島
わずか数日間で1,000km以上を走行したタイプ13からタイプ57までの66台の車は、綿密に計画されたルートに沿って先代の車のタイヤ跡を辿り、ノートやマルツァメミなどの歴史ある街をドライブして、エットーレ・ブガッティの傑作で島のバロック建築や古代の漁村を探索した。
エトナ山をドライブ
ツアーのハイライトのひとつはエトナ山を巡る旅だ。参加者は、堂々とした火山の周囲に広がる魅惑的なシチリアの風景を満喫した。エトナ山への曲がりくねった道を進み、栗の森、ブドウ園、溶岩流を通り抜け、グランプリレーサーやヴィンテージのブガッティスポーツカーの列は、エトナ山の斜面にある伝統的なレストランでコーヒーブレイクを楽しんだ。また息を呑むような景色を背景に地元の珍味も味わった。
シチリアの遺産
シチリア島の中心部に位置するヴァル・ディ・ノートは、バロック建築のシンフォニーであり、過去を物語る石の融合であり、訪れる人々を永遠の雰囲気に包み込む。堂々とした教会、豪華な宮殿、魅力的な広場は、人間の創造性を讃え、永遠の美を讃えるものであり、ユネスコの世界遺産として認められて称賛されている。
参加車両はマルツァメミまで進み、海辺で昼食を摂った後、ホテルに戻り、特別な夜のプログラムを迎えた。かつてシチリア島でもっとも美しい町と言われたシラクーサでのオープンシアターナイトで参加者は、古代ギリシャ劇場で古典的なギリシャ悲劇を鑑賞し、シチリアのギリシャ的ルーツと2,000年以上に遡る文化的重要性について紹介された。
ワインの伝統
シチリア島は歩んできた歴史の足跡だけでなくワインでもよく知られている。そこで4日目の旅では、国際ブガッティミーティングの参加者は絵のように美しいブドウ園を巡り、その後、地元のワイナリーで昼食を摂った。
伝説的な職人技
旅の最終日には、再び絵のように美しいシチリア島の奥地を旅し、途中の立ち寄りで地元の職人技の見事な技に感銘を受けた。ブガッティ・ブランドの細部へのこだわりと手仕事に敬意を払うブガッティ愛好家達にとって、それは熟練した職人技の永遠の価値を起こされるものとなった。
総じて1,000kmの旅を通じて、国際ブガッティ ミーティングに参加したゲスト達は、シチリアの伝説に裏打ちされたタルガ フローリオレース開催時に参戦した選手達が感銘を受けたであろう、この島の美しさ。文化、歴史の融合が見せる景観や文化を体験した。そうした旅のなかでタイプ35を筆頭に、今回の国際ミーティングの参加者達は1920年代のシチリアの地に於けるタイプ35が達成したタルガ フローリオの覇権に想いを馳せた。