ブリヂストンは3月29日、環境省が主催する第3回「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」にて、環境サステナブル企業部門の特別賞を受賞したと発表した。
「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」(主催:環境省)は、脱炭素社会、持続可能な社会の実現に向けて、2019年に設定された表彰制度。ESG 金融または環境・社会事業に積極的に取り組み、インパクトを与えた機関投資家、金融機関、仲介業者、企業等について、その先進的取組等を表彰し、広く社会で共有し、ESG金融の普及・拡大につなげることを目的としている。
この中で、環境サステナブル企業部門は、「環境関連の重要な機会とリスク」を「企業価値」向上に向け経営戦略に取り込み、企業価値にもつなげつつ環境への正の効果を生み出している「環境サステナブル企業」の具体的な実例を投資家、企業に示すために表彰する。
■ESGファイナンス・アワード・ジャパン(環境サステナブル企業部門)事務局からの受賞理由(引用)
<選定の視点(選定理由)>
生物多様性の保全と持続可能な利用への貢献
<講評>
生物多様性の事業全体への影響の大きさを認識し、環境長期目標において生物多様性に関するノーネットロスという高い目標を掲げて、企業と生物多様性イニシアティブ(JBIB)と連携しながら、事業活動と生物多様性との関係性の定性的・定量的な把握に努めている点を高く評価する。愛知目標に沿った活動の整備も高く評価できる。
具体的には、複雑な天然ゴムサプライチェーン全体のトレーサビリティと持続可能性向上に向けて KPI を導入し、 2023年までに天然ゴムの購入地域情報を100%収集する目標を掲げ、持続可能な天然ゴムのためのプラットフォーム(GPSNR)等の業界のイニシアティブや世界自然保護基金(WWF)との協働を進めている点が評価される。また、各拠点の生物多様性貢献レベルを評価する「生物多様性貢献活動推進プログラム」を実施している点はユニークであり、他社の参考になる。
サステナビリティ全般については、サステナビリティレポートの「サステナビリティビジネスモデル」は正に持続可能な利用に向けた実効性、納得性のある取組として評価できる。このビジネスモデルはブリヂストンならではの知財、技術力に裏付けされたものである。
今後も、早期の段階から取組を進めてきた知見を活かしながら、生物多様性に関する新たな国際目標の設定等を踏まえた目標や取組の更なる深化が一層期待される。