ブリヂストン傘下の米国法人ブリヂストン アメリカズは、5月4日から11日までの期間で繰り広げられる「タイヤラック・ワンラップ・オブ・アメリカ( Tire Rack One Lap of America )」の第40回大会に、ポテンザ タイヤライン45周年の記念として「Team Potenza Race( チームポテンザレース )」と「Team Potenza RE-71RS( チームポテンザRE-71RS )」の2チーム体制で挑戦( 5月2日/テネシー州ナッシュビル発 )する。( 坂上 賢治 )
このタイヤラック・ワンラップ・オブ・アメリカとは、米カーアンドドライバーマガジンの編集長を長年務めていたブロック・イェーツ氏( Brock Yates )が立ちあげた競技イベント。
同氏は、1971年に「キャノンボール ラン」を実行したことで広く知られている。タイヤラック・ワンラップ・オブ・アメリカは、その後継として当初企画されたのだが、現在は、カントリーロードを全米のレーストラックを繋いでドライブ(制限速度を尊重)し、各地でタイムトライアルを消化していく競技として行われている。
少なくとも2人のドライバーの参加が必須で、参加車両は公道走行可能なクルマでなければならず、イベント全体を通して1セットの公道用タイヤを装着することが求められる。
ブリヂストン アメリカズから参戦する2チームは、IMSA( 国際モータースポーツ協会 )ウェザーテック スポーツカー チャンピオンシップシップでの優勝経験を筆頭に、NASCAR、INDYCAR、ChampCar、DTM、A1GP、フォーミュラE、フォーミュラ3、フォーミュラ・アトランティック、フォーミュラ・ルノー、ジャガーI-Pace eTrophyシリーズ、ミナルディのF1テストなどに参加してきたキャサリン・レッグ氏がアドバイザーを務める。
まず「Team Potenza Race」は、カーラ・クルストリック選手とクリスティーナ・ニールセン選手のふたりが、排気量3.5Lクラス以下のスポーツ/GTカーのカテゴリクラスに、チームナンバー93の2024年型アキュラ インテグラ タイプSへポテンザ レース タイヤ( 2023年5月にリリースされたセミスリックタイヤ )を装着して参加する。
クルストリック選手は、過去15年以上という豊富なレース経験を持つ他、現在のインディカー向けレーシングタイヤエンジニアの責任者としての顔も持っている。対してニールセン選手は、IMSA耐久選手権のチャンピオンとしてウェザーテック シリーズでも2度のチャンピオン経験を持つドライバーだ。
続いて「Team Potenza RE-71RS」は、ブリヂストン アメリカズでシニアプロダクトマネージャーで務めるトッド チャップマン選手と、インフルエンサー・マーケターのダスティン・ウィリアムズ選手がドライブする。
チャップマン選手は、20年来のアマチュアレーサーで90を超えるトラックデー、オートクロス、耐久レース選手権に参加。対してウィリアムズ選手は、グローバルタイムアタック、グリッドライフ、日本のマキシマムアタックチャレンジなど、世界中の様々なレースイベントに出場してきた。
このふたりも参戦するカテゴリ枠は、排気量3.5Lクラス以下のスポーツ/GTカークラス。彼らはポテンザタイヤシリーズ販売45周年に敬意を表し、チームナンバー45を印した2024年型ホンダ シビック タイプRに、ポテンザRE-71RS( 2022年4月に製品リリースされた米国に於けるポテンザの主力製品 )を装着して参加する。
このふたつのチームが履くブリヂストンのタイヤブランド〝ポテンザ( Potenza )〟には、イタリア語で〝力強さ〟や、未来を切り拓く〝可能性〟という意味がある。そこにはスポーツカーを支えるためのタイヤづくりへ賭ける自社の情熱と、世界のモータースポーツでの実績に加えて、強さに裏付けられた信頼性を示しているのだとブリヂストンでは謳っている。
今回参戦するタイヤラック・ワンラップ・オブ・アメリカは、先の経緯もあって米国で最も過酷な耐久チャレンジのひとつとして知られるもの。このクロスカントリードライブを含む複合イベントは、15の州に跨がり8日間で3,500マイルを走破する。
また、その長丁場のなかで米国を代表するレーストラックに於けるタイムアタックトライアルが含まれるのは前述の通り。参戦チームは、1日24時間を費やして過酷な旅を重ねつつ、複数のコース上でのタイムアタックと、数千マイルに亘るドライブを重ねつつ、真の高性能タイヤが備えるべき真のタフさを証明する。
この両チームの参戦について、ブリヂストン アメリカズでレースタイヤエンジニアリング・生産担当エグゼクティブディレクターを務めるカーラ・クルストリック氏は、「モータースポーツシーンは、60年以上にも亘るブリヂストンのアイデンティティを示す礎であり、協議への参加はドライビングの喜びを提供する企業の情熱で礎でもあります。
タイヤラック・ワンラップ・オブ・アメリカは長年、ポテンザというブランドが歩んできた歴史に於ける強さと、信頼の根拠を、自動車ユーザーに向けてお示しできる絶好の機会だと思います。
また併せて、このチャンスを新たな〝走る実験室〟として利用して未来のプレミアムタイヤとは、果たしてどのような製品であるべきなのかを追求し、次なる新たな製品づくりに活かしていきたいと思います」と語っている。