伊予市双海地域で自動運転バスとヘルスケアアプリなどを組み合わせた実証実験を実施
ソフトバンク傘下のボードリー(BOLDLY)らは8月31日、ヘルスケアアプリ+自動運転バスを組み合わせた公道実証を行う事を発表した。( 坂上 賢治 )
より具体的には、愛媛県の伊予市(武智邦典市長)の協力を得て9月13日から10月8日の期間に於いて、自動運転バス「ナビヤ アルマ(NAVYA ARMA/仏Navya社製)」を使い、ヘルスケアテクノロジーズ(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼CEO:大石 怜史)が提供するヘルスケアアプリ「へルポ(HELPO) 」を組み合わせた実証実験を消化していく。
なお同実証実験は、経済産業省が〝先進パイロット地域〟に選んだ伊予市を対象とした「地域新MaaS創出推進事業」のひとつとして実施するもの。その詳細は、経済産業省のホームページを参照されたい< https://www.meti.go.jp/policy/automobile/sumamobi.html >。
この地域新MaaS創出推進事業としての活動を前提に、ボードリーは実証実験の代表企業として事業全体の企画・進捗管理を行う他、自動運転バスのナビヤ アルマの運行と事前準備(3Dマップデータの収集や走行ルートの調整など)を担う。ちなみに四国地方の公道で、この仏製の自動運転バスのナビヤ アルマが走行するのは今回が初となる。
実証実験の進行では、JR伊予上灘駅を起点とした1周約8kmのルートを運行(JR伊予上灘駅を起点に、ふたみシーサイド公園などを経由して、翠小学校に至る1周約8km)。この際、高齢化や過疎化が進む伊予市双海地域の希望者に対して健康医療相談サービスが利用できるヘルスケアアプリ「へルポ(提供期間は2022年9月~2023年1月)」と、健康管理機能を備えたスマートウォッチ「フィットビット(Fitbit)」を提供する。
このスマートデバイスと自動運転バスの利用により、地域の高齢者の健康意識を高める機会を創出すると同時に、自動運転バス(ナビヤ アルマ)を契機とした外出意欲も併せて促進。長期的には、外出に伴う軽い運動や、利用者同士のコミュニケーションを通じた高齢者のフレイル予防の一助となる事を目指す。
これに対してボードリーは、これまで各地で行ってきた単なる移動サービスの提供だけに留まらず、自動運転バス(ナビヤ アルマ)による移動サービスとヘルスケアサービスを連携させる事を介して、地域が抱える課題解決や移動サービスの持続可能性の向上を検証する。
引いては、本実証実験の結果を踏まえて、今後、伊予市役所および地域の交通事業者などと議論を重ねながら、伊予市での本格的な自動運転バスの実用化も目指していく構えだ。