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2023年11月28日【ESG】

ベントレー、2年連続のプラスチック廃棄物排出ゼロ認定取得

坂上 賢治

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ベントレーモーターズは11月28日、2年連続で「Net Zero Plastic to Nature(プラスチック廃棄物排出ゼロ)」の認定を獲得したことを発表した。

 

国際的に認知された同認定は、気候変動対策企業であるサウスポール社が実施するもの。ベントレー社は、自社敷地及び現地事業所に対する厳密な廃棄物管理の検査を受けた。

 

ベントレーは2022年に、この認定を受けた最初の自動車メーカーであったが、今回のサウスポール社による最新認定は、製造業務から最終消費に至るまでベントレーの意欲的な環境コミットメントに対する継続的な取り組みが評価されたもの。

 

 

2021年に行われたサウスポール社による最初の綿密な監査では、ベントレーの広範囲に亘る環境へのプラスチックフットプリントが再評価された。

 

ちなみにサウスポール社は、ネット・ゼロ・エミッションの達成に向けた気候変動への過程に於いて大手企業にアドバイスを提供している企業だ。

 

その活動は、グローバルな気候ソリューション・プラットフォームを介して世界中の組織が回復力を構築するべく、包括的な戦略を実施しており、それはパリ協定と国連の持続可能な開発目標(SDGs)の目標に合致しているもの。

 

 

この評価では、物流と製造過程で使用される業務用マクロプラスチック部品包装、及びグローバルディーラーに於けるプラスチック保護材の廃棄が対象となった。また物流と製品ライフサイクルの一環として、タイヤの摩耗によるマイクロプラスチックの排出も監査された。

 

2022年にこの認定を確保するため、ベントレーはプラスチック廃棄物の管理レベルとトレーサビリティを大幅に向上させ、2022年には97%のプラスチック廃棄物を適切に処理し、処理されないプラスチック廃棄物を大幅に削減することに成功。全ての輸入物流の梱包資材は管理され、埋め立て廃棄物ゼロと廃棄物の輸出の最小化を実現した。

 

ベントレーはその後、「Second Life Thailand(セカンドライフ・タイランド)」を支援する公認団体に投資。これは、海洋及び陸上でのプラスチック回収、リサイクル、再利用に焦点を当てたプラスチック廃棄物回収プロジェクトとなる。

 

結果、これらの取り組みよる廃棄物軽減のための資金提供額は、2022年に排出された非処理プラスチック廃棄物の全量に匹敵している。

 

 

ベントレーモーターズ製造担当取締役のアンドレアス・レーへ氏は、「ベントレーの目標は、世界で最もサステイナブルなラグジュアリーオートモーティブ ブランドになることです。

 

私たちの“ビヨンド100戦略”は、ビジネスのあらゆる側面を改革しており、プラスチック排出ゼロの認定は、環境への影響に取り組む私たちの努力をさらに証明するものです。

 

例えば、クルーにある生産本部では、廃棄物処理業者と緊密に協力し、全ての廃棄物が確実に処理されるようにすると共に、プラスチックの使用量を削減するため、根本的なプラスチックの削減と最適化の取り組みを実施しています。

 

これには、当社の布製のカーカバー全体のサイズの縮小や、クルー施設で発生する廃棄物の適切な管理を促進するために英国の廃棄物処理会社ヴェオリアとの新たな協力関係も含まれます。

 

とはいえ、プラスチックの使用は製造工程以外にも及んでいることは認識しています。プラスチックは、ディーラーや顧客への車両の配送にも使用されています。これらはすべて、私たちが“ビヨンド100戦略”で取り組み続けている廃棄物管理に関する課題事項です」と説明している。

 

 

加えてベントレーモーターズ生産計画担当ディレクターのセバスチャン・ベンドルフ氏は、「サウスポール社は、当社のプラスチックフットプリントをグローバルに把握することで、再びベントレーを支援してくれました。

 

新しい廃棄物管理の監査により、当社のグローバルオペレーションと、そのオペレーションが環境に与える影響について、更なる知見を得ることができました。

 

私たちは〝ビヨンド100戦略〟の目標を確実に達成し、プラスチック廃棄物問題に真正面から取り組むため、今後もあらゆる努力を続けていきます」と述べている。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。