ベントレーモーターズは11月28日、2年連続で「Net Zero Plastic to Nature(プラスチック廃棄物排出ゼロ)」の認定を獲得したことを発表した。
国際的に認知された同認定は、気候変動対策企業であるサウスポール社が実施するもの。ベントレー社は、自社敷地及び現地事業所に対する厳密な廃棄物管理の検査を受けた。
ベントレーは2022年に、この認定を受けた最初の自動車メーカーであったが、今回のサウスポール社による最新認定は、製造業務から最終消費に至るまでベントレーの意欲的な環境コミットメントに対する継続的な取り組みが評価されたもの。
2021年に行われたサウスポール社による最初の綿密な監査では、ベントレーの広範囲に亘る環境へのプラスチックフットプリントが再評価された。
ちなみにサウスポール社は、ネット・ゼロ・エミッションの達成に向けた気候変動への過程に於いて大手企業にアドバイスを提供している企業だ。
その活動は、グローバルな気候ソリューション・プラットフォームを介して世界中の組織が回復力を構築するべく、包括的な戦略を実施しており、それはパリ協定と国連の持続可能な開発目標(SDGs)の目標に合致しているもの。
この評価では、物流と製造過程で使用される業務用マクロプラスチック部品包装、及びグローバルディーラーに於けるプラスチック保護材の廃棄が対象となった。また物流と製品ライフサイクルの一環として、タイヤの摩耗によるマイクロプラスチックの排出も監査された。
2022年にこの認定を確保するため、ベントレーはプラスチック廃棄物の管理レベルとトレーサビリティを大幅に向上させ、2022年には97%のプラスチック廃棄物を適切に処理し、処理されないプラスチック廃棄物を大幅に削減することに成功。全ての輸入物流の梱包資材は管理され、埋め立て廃棄物ゼロと廃棄物の輸出の最小化を実現した。
ベントレーはその後、「Second Life Thailand(セカンドライフ・タイランド)」を支援する公認団体に投資。これは、海洋及び陸上でのプラスチック回収、リサイクル、再利用に焦点を当てたプラスチック廃棄物回収プロジェクトとなる。
結果、これらの取り組みよる廃棄物軽減のための資金提供額は、2022年に排出された非処理プラスチック廃棄物の全量に匹敵している。
ベントレーモーターズ製造担当取締役のアンドレアス・レーへ氏は、「ベントレーの目標は、世界で最もサステイナブルなラグジュアリーオートモーティブ ブランドになることです。
私たちの“ビヨンド100戦略”は、ビジネスのあらゆる側面を改革しており、プラスチック排出ゼロの認定は、環境への影響に取り組む私たちの努力をさらに証明するものです。
例えば、クルーにある生産本部では、廃棄物処理業者と緊密に協力し、全ての廃棄物が確実に処理されるようにすると共に、プラスチックの使用量を削減するため、根本的なプラスチックの削減と最適化の取り組みを実施しています。
これには、当社の布製のカーカバー全体のサイズの縮小や、クルー施設で発生する廃棄物の適切な管理を促進するために英国の廃棄物処理会社ヴェオリアとの新たな協力関係も含まれます。
とはいえ、プラスチックの使用は製造工程以外にも及んでいることは認識しています。プラスチックは、ディーラーや顧客への車両の配送にも使用されています。これらはすべて、私たちが“ビヨンド100戦略”で取り組み続けている廃棄物管理に関する課題事項です」と説明している。
加えてベントレーモーターズ生産計画担当ディレクターのセバスチャン・ベンドルフ氏は、「サウスポール社は、当社のプラスチックフットプリントをグローバルに把握することで、再びベントレーを支援してくれました。
新しい廃棄物管理の監査により、当社のグローバルオペレーションと、そのオペレーションが環境に与える影響について、更なる知見を得ることができました。
私たちは〝ビヨンド100戦略〟の目標を確実に達成し、プラスチック廃棄物問題に真正面から取り組むため、今後もあらゆる努力を続けていきます」と述べている。