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2023年8月29日【MaaS】

百度、中国初の無人ロボタクシーによる空港配車を開始

坂上 賢治

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Baidu Apollo Goロボタクシーで乗客が武漢天河空港に到着した様子

 

中国に於けるインターネット大手の百度(Baidu, Inc.)は8月25日(北京発)、武漢で無人空港送迎サービスを開始した。これにより同社は中国初の空港往復自動運転サービスの提供事業社となった。( 坂上 賢治 )

 

そもそもApollo Goは、2023年6月30日時点で既に累計330万件を超える自動運転サービスの配車受注を獲得。更に今年の第2四半期だけで、Apollo Goは714,000回の乗車を提供するなど、その運行回数も前年比149%増となっている。

 

現在、BaiduとApollo Goは完全自動運転車の普及を積極的に推し進めている最中であり、百度の完全無人ロボタクシーは現在、北京、深セン、武漢を含む5都市でも運行。完全自動運転車の商用運行と試験を、全国複数の都市で実施する初の企業でもある。

 

また「Apollo Go」は、武漢天河国際空港をカバーする無人自動車サービス網を順次拡大中で、これは都市部と空港の間に於いて、自動運転車による配車サービスが確立された中国初の事例であり、中国国内で自動運転車を用いて都市部と高速道路を繋いだ初のサービスとなった。

 

しかし一方で同サービスは現在、一部のApollo Goユーザーへの招待制でサービスが提供されていて、来たる9月には一般向けサービスが解禁される予定。Apollo Goの運行エリアを武漢天河空港へ拡大したことは、中国に於ける無人空港ロボタクシー事業の大きな一歩となる。

 

これは百度が自社のロボタクシー車両にとっては、より困難な運用ルートを提供して自動運転配車サービスを一般の人々がより利用し易くすることを意味する。結果、武漢の天河空港を利用する顧客に対して、強力な成長基盤を提供することになるだろう。

 

そもそも武漢の中心部から25キロメートルに位置する天河空港は、中国の8 つの主要な地方ハブ空港の1つだ。今年、武漢天河国際空港は合計125,000人の国際地域旅客を輸送し、中国中部地域で第 1 位となった。

 

同空港の1日あたりの運航制限は700便から約1,000便に増加。中国中部地域のフライトスケジュールに於いてこの地域のリーダーであり、全国でもトップクラスの空港の1つとなっている。

 

今後は空港エリアへの拡大に続き、Apollo Goは武漢市での存在感を拡大し続け、いずれは市の京開区、漢陽区、東湖区、西湖区、橋口区、その他の中核地域にもサービスを拡充していく計画だ。

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。