Baidu Apollo Goロボタクシーで乗客が武漢天河空港に到着した様子
中国に於けるインターネット大手の百度(Baidu, Inc.)は8月25日(北京発)、武漢で無人空港送迎サービスを開始した。これにより同社は中国初の空港往復自動運転サービスの提供事業社となった。( 坂上 賢治 )
そもそもApollo Goは、2023年6月30日時点で既に累計330万件を超える自動運転サービスの配車受注を獲得。更に今年の第2四半期だけで、Apollo Goは714,000回の乗車を提供するなど、その運行回数も前年比149%増となっている。
現在、BaiduとApollo Goは完全自動運転車の普及を積極的に推し進めている最中であり、百度の完全無人ロボタクシーは現在、北京、深セン、武漢を含む5都市でも運行。完全自動運転車の商用運行と試験を、全国複数の都市で実施する初の企業でもある。
また「Apollo Go」は、武漢天河国際空港をカバーする無人自動車サービス網を順次拡大中で、これは都市部と空港の間に於いて、自動運転車による配車サービスが確立された中国初の事例であり、中国国内で自動運転車を用いて都市部と高速道路を繋いだ初のサービスとなった。
しかし一方で同サービスは現在、一部のApollo Goユーザーへの招待制でサービスが提供されていて、来たる9月には一般向けサービスが解禁される予定。Apollo Goの運行エリアを武漢天河空港へ拡大したことは、中国に於ける無人空港ロボタクシー事業の大きな一歩となる。
これは百度が自社のロボタクシー車両にとっては、より困難な運用ルートを提供して自動運転配車サービスを一般の人々がより利用し易くすることを意味する。結果、武漢の天河空港を利用する顧客に対して、強力な成長基盤を提供することになるだろう。
そもそも武漢の中心部から25キロメートルに位置する天河空港は、中国の8 つの主要な地方ハブ空港の1つだ。今年、武漢天河国際空港は合計125,000人の国際地域旅客を輸送し、中国中部地域で第 1 位となった。
同空港の1日あたりの運航制限は700便から約1,000便に増加。中国中部地域のフライトスケジュールに於いてこの地域のリーダーであり、全国でもトップクラスの空港の1つとなっている。
今後は空港エリアへの拡大に続き、Apollo Goは武漢市での存在感を拡大し続け、いずれは市の京開区、漢陽区、東湖区、西湖区、橋口区、その他の中核地域にもサービスを拡充していく計画だ。