独ロバート・ボッシュGmbH(以下、ボッシュ)と独ダイムラーAG(以下、ダイムラー)は、11月8日、米カリフォルニア州サンノゼで2019年下半期から高度・完全自動運転(SAEレベル4/5)のオンデマンド・ライドシェアサービスの実証実験を開始することを発表した。
ボッシュとダイムラーが共同で行うこのプロジェクトは、米西海岸の都市でシリコンバレーの中心地としても知られるサンノゼで行うもの。
今後20年間で人口が40%増加することが予想される大都市サンノゼでは、渋滞をはじめとする様々なモビリティ問題が次第に大きくなっており、それらの解決策として自動運転車両とオンデマンド・ライドシェアサービスをいかに活用するのかを検証する。
実証実験は、メルセデス・ベンツSクラスの自動運転車両を使用し、市街地とサンノゼ西部の間に位置するサンカルロス/スティーブンスクリークの、特定のユーザーコミュニティにサービスを提供する計画。
具体的な実験内容は明らかになっていないが、ボッシュがセンサーやカメラ、LiDAR等の自動運転技術を提供することが予想される。
また、ダイムラーは、車両や傘下のダイムラーモビリティサービスが運用するオンデマンド・ライドシェアサービスアプリ等を提供。カーシェアリング(car2go)、ライドシェア(mytaxi)、マルチモーダルプラットフォーム(moovel)などのモビリティサービスを、どのようにインテリジェントに結びつけられるかを検証する。
これら実験により、ボッシュとダイムラーの2社は、都市環境での高度・完全自動運転の開発協力(SAEレベル4/5)を通じ、市街地での交通の流れを改善し、路上での安全性を高め、未来の交通の仕組みにとって重要な要素の提供を目指すという。
ダイムラーAG ドライブテクノロジー・自動運転部門ヴァイスプレジデントDr. Michael Hafner氏のコメント
「私たちは長年にわたり、自動運転の開発を推進し続けています。私たちはこのパイロットプロジェクトを通じて、未来のモビリティサービスのユーザーへ完全自動運転車両を最善の方法で提供するための貴重な知見を得ることになります」
ロバート・ボッシュGmbH 自動運転事業部門シニアヴァイスプレジデントDr.Stephan Hönle氏のコメント
「私たちは都市交通を見直していかなくてはなりません。そして自動運転は、未来の都市交通のイメージを完成させる力となります」
米カリフォルニア州サンノゼ市Sam Liccardo市長のコメント
「このパイロットプロジェクトは、自動運転車両がどうすれば未来の交通ニーズをうまく満たすことができるかを模索する良い機会となるでしょう」