ドイツのアウディは、来年4月1日付けの新CEO(最高経営責任者)に、マルクス=ドゥスマン氏を任命した。
ドゥスマン氏(50)は、自動車業界で約30年に渡るメカニカルエンジニアとしてのキャリアを持ち、近年はBMWの購買担当取締役を務めていた人物。昨年6月からCEOを務めているブラム=ショット氏(58)は、アウディとの合意に基づき、3月末に退職する。
AUDI AG監査役会会長のDr. ヘルベルト=ディース氏は、ドゥスマン氏の就任について、次のように話している。
「マルクス=ドゥスマンは、優秀なエンジニアとして、アウディブランドの大きな可能性をさらに引き上げるために全力を尽くし、私たちのスローガンである“Vorsprung durch Technik”(技術による先進)を再び実証してくれるでしょう」。
また、現CEOのブラム=ショット氏について、「彼は困難な時期にアウディの経営を引き継ぎ、非常に優れた経営手腕を発揮すると同時に、アウディにとって重要な変革を開始しました。彼のこれまでの取り組みに感謝しています」と、感謝の意を表明。
さらに、新しいアウディの戦略における最重要課題として、持続可能なモビリティプロバイダーへの転身加速、脱炭素化の徹底した推進の必要性について言及した。
また、AUDI AG総労使協議会議長 兼 監査役会副会長のペーター=モッシュ氏は、次のように話している。
「マルクス=ドゥスマンと彼の経営チームには、工場における安定した稼働率を確保し、テクノロジーを通じて業界の主導的立場をさらに強化することを期待しています。彼が、会社と従業員の双方にとって好ましい協力関係を築くことを期待しています」。
そして、退任するブラム=ショット氏について、「彼は、2018年半ばというアウディにとって大変困難な時期に重責を引き受けましたが、この時期に正に必要とされた人です。ショットは、組織の階層を減らし、明確な価値体系を構築し、よりオープンな会社になるために、企業文化の変革に着手しました」と、コメントした。