Heart of Racing、母国にてポールポジションを獲得し、最速ラップで優勝
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で9月1日に開催されたローンスター・ル・マンで、アストンマーティンの新型Vantage GT3(Heart of Racing)がFIA世界耐久選手権(WEC)初勝利を果たした。
Heart of Racingのイアン・ジェームス選手(英国)、アレックス・リベラス選手(スペイン)、ダニエル・マンチネッリ選手(イタリア)は、参戦クラスのポールポジションからスタートし、6時間レースの全164周中160周で首位を走り、リベラス選手はLMGT3の最速ラップも記録した。
この成果を受けてアストンマーティンの耐久モータースポーツ責任者のアダム・カーター氏は、「新型アストンマーティンVantage GT3とHeart of Racingチームにとって格別な勝利でした。イアン・ジェームス、アレックス・リベラス、ダニエル・マンチネッリ、そしてチーム全体に祝福の言葉を送ります。
Vantage GT3とチームは、ル・マン24時間レースでの健闘とサンパウロ6時間レースの激戦で勝ち取った2位をはじめ、WECで優勝できる資質を感じさせていましたが、今回の圧勝は、スパ24時間レース優勝とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権および日本のSUPER GTシリーズのクラス優勝と共に、Vantageがトップレベルで競う1年目にして極めて大きなポテンシャルを持つことを改めて強く印象付けてくれました」と述べた。
アストンマーティンのCOTAでの優勝は、2012年に同サーキットがWECの開催地となって以来、今回で全クラス合わせて10回目となる。また、シリーズ開始から今までに勝ち取った優勝数は53回と、マニュファクチャラーとしての通算優勝回数で3位。なおアストンマーティンのクルーが表彰台に立つのは123回目となったが、北米のチームがCOTAクラス優勝を果たすのは初となった。
なおHeart of RacingはLMGT3のスタンディング4位をキープしており、今シーズンはここまで81ポイントを稼いだところで、残りは日本(9月13日~15日・富士スピードウェイ)とバーレーンの2レースとなっている。まだ獲得可能なポイント数が65ポイントある一方、2位との差は9ポイントとなった。
ドライバーのイアン・ジェームス選手は、「最高の気分です、アメリカで、しかも世界戦の舞台で、WEC初優勝を挙げたのは、本当に素晴らしいことです。チーム全員、そしてアストンマーティン・レーシングの皆様の尽力に感謝しています。
今日は全員が自分の最大限を発揮できたうえ、結果もそれを証明しています。WECのレースに出場すること自体が一つの夢ですが、そのレースに勝つというのはさらにその上のレベルの話です。今日のことは長く記憶に残るでしょう」と話している。