ホンダは11月22日、レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)のトニー・ボウ(Toni Bou)選手が、2021 FIMX-Trial世界選手権(以下「Xトライアル」)シリーズ 最終戦 バルセロナ大会で、15回目のシリーズチャンピオンを獲得したことを発表した。
これにより既にタイトルを獲得しているFIMトライアル世界選手権(以下「トライアル世界選手権」)とあわせて、世界選手権で前人未到の30連覇を達成した。
トニー・ボウ選手は、ホンダ・レーシング(HRC)の契約ライダーで、ワークスチームレプソル・ホンダ・チームより、ワークスマシン「Montesa COTA 4RT」で参戦している。今シーズンのXトライアルは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、全2戦でタイトルが争われた。トニー・ボウ選手は、11月7日にアンドラで開催された開幕戦で優勝すると、バルセロナ大会でも優勝し15連覇が決定した。
トライアルとは、障害物をバイクで乗り越えながら進み、いかに足を付かずにゴールへたどり着けるかという技術を競う競技。トライアルの世界選手権は2種類あり、Xトライアルは「インドア」とも呼ばれ、スタジアム内に設置された人工的な競技区間での華やかな雰囲気で開催される。一方、「アウトドア」は、5~9月に開催されるトライアル世界選手権を指し、自然の地形を生かしたコースでダイナミックな走りを見ることができる。
■レプソル・ホンダ・チーム トニー・ボウ
「ラッキーでした。最初のラウンド1の第1セクションでミスを犯し、それによって同じグループのアダム・ラガ(TRRS)とは厳しい戦いを強いられることになりました。失敗は許されませんでした。しかしその後はうまく走り、うまく試合を運ぶことができました。パラオ・サン・ジョルディの夜は、すばらしいものになりました。僕のトライアル活動を支えてくれるすべての人に感謝の気持ちでいっぱいです。僕たちは、常に一生懸命働いています。おかげで、すばらしい結果を得ることができました。いつも限界を超えたその先を目指しています。そうして得た30連覇は、大きな成果です。また、今日のガブリエル・マルセーリ(モンテッサ)はすばらしかった。彼は2位にふさわしい。彼は一生懸命働く、強いライダーです。彼は本当にがんばっています」
■トニー・ボウ選手のプロフィール
生年月日:1986年10月17日(35歳)
出身地:スペイン
主な戦績:
2003年 トライアル世界選手権にデビュー
2007年 REPSOL MONTESA HRCに移籍し、初めての世界チャンピオンをXトライアルで獲得。同年に、トライアル世界選手権のチャンピオンも初獲得
2008年~2021年 トライアル世界選手権、Xトライアルの両シリーズでチャンピオンを獲得
2021年 インドア・アウトドアあわせ世界選手権30連覇を達成
■Montesa COTA 4RTの概要
エンジン形式:水冷・4ストローク・OHC・単気筒
フレーム形式:アルミニウム製ツインチューブ
タイヤ:前21インチ 後18インチ