産業技術総合研究所(産総研)は、政府の「革新的環境イノベーション戦略(令和2年1月21日統合イノベーション戦略推進会議決定)」に基づき、東京湾岸周辺エリアを、世界に先駆けたゼロエミッション技術に関するイノベーションエリアとするため、「東京湾岸ゼロエミッションイノベーション協議会(以下、ゼロエミベイ)」を、6月2日に設立した。
ゼロエミベイの会長には、東京工業大学の特命教授・名誉教授の柏木孝夫が就任。事務局は、産総研が設立(1月29日)した「ゼロエミッション国際共同研究センター(GZR:Global Zero Emission Research Center/※1)」が担っていく。
東京湾岸には、電力、ガス、石油、化学、電機、自動車など多様なエネルギーサプライヤーやユーザーなどの研究所、工場、事業所や研究機関、大学などが多数存在。政府は、これら機関が研究開発、実証実験、ビジネスなどに関して連携することで、ゼロエミッション技術に関する世界最大の研究開発と実証に関するPRの場所となり得るとの考えから、「革新的環境イノベーション戦略」において、産学官の関係者による協議会を設置し、中長期的な視点の下、ゼロエミッションに関する研究開発・実証プロジェクト(※2)の企画・推進、広報活動を実施することを提言。産総研は、この提言に基いてゼロエミベイを設立し、以下の活動を行っていく。
<主な活動内容>
1.東京湾岸周辺エリアに存在する企業、大学、研究機関、行政機関などの活動情報を含むエリアマップの作成及び海外への発信。
2.ナショナルプロジェクトの提案を含む研究開発・実証プロジェクトの企画・推進及びそれらの成果普及・活用。
3.ゼロエミッション技術に係る研究開発・実証、ビジネスなどへの取組について会員間の情報交換及び連携の推進。
4.その他、本協議会の目的を達成するために必要な事業。
ゼロエミベイは、その趣旨に賛同し、東京湾岸エリアでゼロエミッションに向けた活動を行っている法人などを募集(現在、約50機関からの入会申し込み有り)し、設立総会を6月16日に開催する予定。
また、設立総会後、速やかにゼロエミベイマップ(東京湾岸周辺エリアに存在する企業、大学、研究機関、行政機関などの活動情報を含むエリアマップ)をウェブサイトに掲載し、情報発信するなど本格的な活動を開始する。
※1:GZRは、G20を中心とした世界有数の国立研究機関などと共同で、革新的技術に関する研究(再生可能エネルギー、蓄電池、水素、CO2分離・利用、人工光合成など)を行い、ゼロエミッション社会を実現する革新的環境イノベーション創出を目指している。
※2:(例)水素利用技術、CCUS(二酸化炭素回収・有効利用・貯留)技術、エネルギーマネジメントなど。
[ゼロエミベイの概要]
– 名称:東京湾岸ゼロエミッションイノベーション協議会(ゼロエミベイ)
– 設立日:2020年6月2日
– 目的:
東京湾岸周辺エリアを世界に先駆けてゼロエミッション技術に係るイノベーションエリアとする。
– 設立時の幹事機関:13機関
[問い合わせ先]
・入会について:https://unit.aist.go.jp/gzr/zero_emission_bay/join.html
・その他詳細等について:
エネルギー・環境領域 ゼロエミッション国際共同研究センター
〒135-0064 東京都江東区青海 2-3-26
メール:gzr-liaison-ml*aist.go.jp(*を@に変更して送信)
■東京湾岸ゼロエミッションイノベーション協議会:https://unit.aist.go.jp/gzr/zero_emission_bay/index.html