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2023年6月13日【MaaS】

AirX、空飛ぶクルマの離島間海上試験飛行に成功

坂上 賢治

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飛行を見守る子供たち

 

アジア初の沖縄県伊平屋島で海上を移動する2地点間の飛行に成功

 

次世代のエアモビリティのインフラ構築を目指すAirXは6月13日、日本空港コンサルタンツ、建設技術研究所、空港施設と連携。先の6月7日に沖縄県伊平屋島で「空飛ぶクルマ」の試験飛行に成功したと発表した。

 

同社によると離島間の移動を目的とした実証は国内初、海上を移動する2地点間の飛行についてはアジア初になるという。

 

沖縄県マップ

 

沖縄県内の離島をフィールドとした同実証では海上の2地点間を飛行した。飛行距離は国内過去最長の片道約1km。従来は限定的なエリアの中で実施されてきたが、今回の試験飛行は離島間飛行の本格実装に向けた取り組みを目指していく。

 

EHang216

 

4社は今回の試験飛行を通して、今後の本格的な社会実装に向けて以下の5つの事項を検証できたとしている。

 

– 海上を含む2地点間飛行を行った際の運用上の課題等を把握すること。

– 空飛ぶクルマの離着陸場の計画、設計に関する知見を得ること。

– 空飛ぶクルマの離着陸場の運用を検討するに必要となるデータを取得し、課題を把握すること。

– 空飛ぶクルマの環境負荷(騒音等)を把握すること。

– 空飛ぶクルマの導入による社会的効果を試算すること。

 

 

今後は、この試験飛行で得た知見を活かし、全国各地での実証実験の実施や商用運航に向け、ヘリコプターを用いた市場調査を通して、空飛ぶクルマの社会実装を推し進めていく構えだ。

 

試験飛行の概要

実施日時:2023年6月7日(水)
実施場所:沖縄県伊平屋村 米崎キャンプ場〜野甫浦港付近
使用機材:EHang216(AirX所有)
動力:電力、航続可能距離:35km
飛行概要:空飛ぶクルマにより米崎キャンプ場〜海を隔てた野甫港までの海上2地点間を飛行
飛行距離:往復約2km

 

各社の役割と会社概要
株式会社日本空港コンサルタンツ
役割:プロジェクト全体取りまとめ、空域設計、離着陸場の仕様検討・設計(灯火を含む)

住所:東京都中央区勝どき一丁目13番1号イヌイビル・カチドキ
代表取締役:池上正春
HP:https://www.jacinc.jp

 

株式会社建設技術研究所
役割:空飛ぶクルマのビジネスモデル検討、空飛ぶクルマの飛行に際しての騒音・風速の計測・評価、空飛ぶクルマの社会的効果の試算

住所:東京都中央区日本橋浜町3-21-1(日本橋浜町Fタワー)
代表取締役:中村哲己
HP:https://www.ctie.co.jp

 

空港施設株式会社
役割:離着陸場の運営・運用に関する検討、付帯施設・設備に関する運用検討

住所:東京都大田区羽田空港1-6-5 第五綜合ビル
代表取締役:乘田俊明
HP:https://www.afc.jp

 

株式会社AirX
役割:空飛ぶクルマの機材提供、運航および安全のオぺレーション、予約システム及びチェックインシステムの検討
住所:東京都千代田区麹町6-6-2 麹町ビルディング5F Wework 麹町
設立:2015年2月23日
代表取締役:手塚 究

会社URL:https://airx.co.jp

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。