東武鉄道、JTB、栃木県、JTBコミュニケーションデザイン、オリックス自動車及びトヨタレンタリース栃木は、6事業者でコンソーシアムを組成し、栃木県の日光地域において国内初の環境配慮型・観光MaaS(仮称:日光MaaS)の2021年度内開始に向けた検討を進めていたが、7月8日、これが日光MaaSが環境省の「地域の脱炭素交通モデル構築支援事業(自動車CASE活用による脱炭素型地域交通モデル構築支援事業)」として採択されたと発表した。
この支援事業は、2050年カーボンニュートラル・脱炭素社会を実現するため、温室効果ガスの排出を実質ゼロとする先導的モデルの構築を目指すものであり、自動車CASE等を活用した地域の脱炭素交通モデルの構築等を通じて、新たなビジネスモデルや技術等のイノベーションを適宜取り入れながら、新しい時代をリードする民間企業等の先進的な取り組みを支援するもの。
日光地域は、日光国立公園などの豊富な環境資源を有し、年間1100万人が訪れる一大観光地だが、約7割がマイカーを利用し訪問している(栃木県調べ)。このようななか、栃木県では日光地域をモデル地域として、二次交通の利便性向上やEVの導入促進による環境負荷低減などの「環境にやさしい観光地づくり」を推進しており、今春には、奥日光エリアで運行する低公害バスがEV化された。
このような栃木県の取り組みを踏まえ、日光MaaSでは、鉄道・バスをセットにしたデジタルきっぷのほか、EV・PHVカーシェアリングやシェアサイクル、EVバス等の環境にやさしいモビリティと、歴史・文化施設等の拝観・入場チケット、ネイチャーアクティビティ等の観光コンテンツを、スマートフォンから簡単に、検索・予約・決済できるワンストップサービスの構築に取り組んでいく。
また、EV・PHVカーシェアリングの展開とともにEV充電器を地域内に増設することで、EVで安心して周遊観光できる環境を整備していく。