
今回、警察庁が『マイナ免許証読み取りアプリ』をリリースした理由とは
警察庁は3月12日、来たる2025年3月24日から全国運用されるマイナンバーカードと運転免許証が一体化した「マインナンバーカード型のマイナ免許証」の交付を視野に『マイナ免許証読み取りアプリ』をiOS、Android、Windowsの3プラットホーム向けリリースした。
ちなみに警察庁が、この『マイナ免許証読み取りアプリ』を、わざわざリリースした理由は、上記期日( 3月24日 )を以て、全国の運転免許センター等で「マインナンバーカード型のマイナ免許証」を希望する運転者に対して、マイナンバーカードにICチップへ免許情報を記録することによりマイナンバーカードを「マインナンバーカード型のマイナ免許証」として利用できるようにするためだ。
そこで今回、警察庁は『マイナ免許証読み取りアプリ』を登場させた。というのは「マインナンバーカード一体型のマイナ免許証」では、従来の運転免許証に印刷・書き込み記載されていた運転免許証の番号、有効期間の末日、免許の種類及び条件、色区分、免許情報記録の番号などの情報が、マインナンバーカードの券面上には物理的に記載できないからだ。
従って「マインナンバーカード型のマイナ免許証」を所持・携帯する運転者は、免許証情報が必要だったり、求められたりした際に、これまでの運転免許証上に記載されていた情報を『マイナ免許証読み取りアプリ』を使って、マイナナンバーカード上のICチップからを呼び出す必要が出てくる。
より具体的な手順では、『マイナ免許証読み取りアプリ』を使って、運転免許証情報を読み取るには、スマホやICカードリーダにマイナンバーカードをかざして4桁のマイナ免許証用暗証番号を入力する。
マイナ免許証への切替は任意であり、保有の選択肢は3つ用意されている
この際、氏名等の詳細表示が必要な場合は、14桁の券面事項入力補助用暗証番号を追加入力する必要がある。なお、いささか老婆心であるが、この『マイナ免許証読み取りアプリ』を使い、ICカード上のデータ読み取る際にはネット接続の必要はない。
詰まるところ『マイナ免許証読み取りアプリ』は、マインナンバーカード上のICチップから運転免許証情報を表示させるためだけのアプリだ。ゆえに『マイナ免許証読み取りアプリ』だけの携帯では運転免許証の代わりにはならず、自動車の運転をする際は、「マインナンバーカード一体型のマイナ免許証」か、従来の運転免許証(これまでの免許証の方が良いと選択した運転者)の携帯が必要だ。
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警察庁が謳う一体化のメリットは以下のようなものがある
– 住所・氏名の変更手続がワンストップ化され、市町村に届け出れば警察への変更届出が不要となる( マイナ免許証のみ )
– 更新時講習をオンラインで受講できる( 優良運転者講習・一般運転者講習 )
– 居住都道府県外の公安委員会の窓口で行う免許証の更新手続( 経由地更新 )が迅速化され、経由地更新の申請ができる期間が延長される
– 更新時の手数料が免許証と比べて安い
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さらなるよくある質問まとめ(49KB)
さて最後に、運転免許証とマイナンバーカードの一体化は、あくまでも強制ではなく任意であるから、(1).「マインナンバーカード一体型のマイナ免許証」のみを保有することもできるし、(2).従来の運転免許証のみを保有することもできる。更に(3).「マインナンバーカード一体型のマイナ免許証」と、従来の運転免許証の2枚を同時保有することもできる。
今のところ上記3つの選択肢が用意されている理由は、現段階の暫定措置だと思われるものの、従来の運転免許証の利用を前提としていたサービス会社などで、当初はマイナ免許証を利用できないと案内しているところがあるためだ。
例えば、タイムズーカーレンタル、オリックスレンタカー、三井のカーシェアーズなどは、当面マイナ免許証では同社サービス利用はできないと告知している。
※なお当該アプリ専用のサイトには、アブリ概要・使い方・よくある質問などの詳細がある
マイナ免許証読み取りアプリ専用サイト:https://myna-menkyo-app.npa.go.jp/