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2025年3月14日【トピックス】

マイナ免許証読み取りアプリ登場、アプリ携行だけの運転は不可

坂上 賢治

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今回、警察庁が『マイナ免許証読み取りアプリ』をリリースした理由とは

 

警察庁は3月12日、来たる2025年3月24日から全国運用されるマイナンバーカードと運転免許証が一体化した「マインナンバーカード型のマイナ免許証」の交付を視野に『マイナ免許証読み取りアプリ』をiOS、Android、Windowsの3プラットホーム向けリリースした。

 

ちなみに警察庁が、この『マイナ免許証読み取りアプリ』を、わざわざリリースした理由は、上記期日( 3月24日 )を以て、全国の運転免許センター等で「マインナンバーカード型のマイナ免許証」を希望する運転者に対して、マイナンバーカードにICチップへ免許情報を記録することによりマイナンバーカードを「マインナンバーカード型のマイナ免許証」として利用できるようにするためだ。

 

 

そこで今回、警察庁は『マイナ免許証読み取りアプリ』を登場させた。というのは「マインナンバーカード一体型のマイナ免許証」では、従来の運転免許証に印刷・書き込み記載されていた運転免許証の番号、有効期間の末日、免許の種類及び条件、色区分、免許情報記録の番号などの情報が、マインナンバーカードの券面上には物理的に記載できないからだ。

 

従って「マインナンバーカード型のマイナ免許証」を所持・携帯する運転者は、免許証情報が必要だったり、求められたりした際に、これまでの運転免許証上に記載されていた情報を『マイナ免許証読み取りアプリ』を使って、マイナナンバーカード上のICチップからを呼び出す必要が出てくる。

 

リーフレットA(238KB)・リーフレットB(319KB)

 

 

より具体的な手順では、『マイナ免許証読み取りアプリ』を使って、運転免許証情報を読み取るには、スマホやICカードリーダにマイナンバーカードをかざして4桁のマイナ免許証用暗証番号を入力する。

 

マイナ免許証への切替は任意であり、保有の選択肢は3つ用意されている

 

この際、氏名等の詳細表示が必要な場合は、14桁の券面事項入力補助用暗証番号を追加入力する必要がある。なお、いささか老婆心であるが、この『マイナ免許証読み取りアプリ』を使い、ICカード上のデータ読み取る際にはネット接続の必要はない。

 

詰まるところ『マイナ免許証読み取りアプリ』は、マインナンバーカード上のICチップから運転免許証情報を表示させるためだけのアプリだ。ゆえに『マイナ免許証読み取りアプリ』だけの携帯では運転免許証の代わりにはならず、自動車の運転をする際は、「マインナンバーカード一体型のマイナ免許証」か、従来の運転免許証(これまでの免許証の方が良いと選択した運転者)の携帯が必要だ。

 

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警察庁が謳う一体化のメリットは以下のようなものがある

 

– 住所・氏名の変更手続がワンストップ化され、市町村に届け出れば警察への変更届出が不要となる( マイナ免許証のみ )

 

– 更新時講習をオンラインで受講できる( 優良運転者講習・一般運転者講習 )

 

– 居住都道府県外の公安委員会の窓口で行う免許証の更新手続( 経由地更新 )が迅速化され、経由地更新の申請ができる期間が延長される

 

– 更新時の手数料が免許証と比べて安い

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さらなるよくある質問まとめ(49KB)

 

 

さて最後に、運転免許証とマイナンバーカードの一体化は、あくまでも強制ではなく任意であるから、(1).「マインナンバーカード一体型のマイナ免許証」のみを保有することもできるし、(2).従来の運転免許証のみを保有することもできる。更に(3).「マインナンバーカード一体型のマイナ免許証」と、従来の運転免許証の2枚を同時保有することもできる。

 

 

今のところ上記3つの選択肢が用意されている理由は、現段階の暫定措置だと思われるものの、従来の運転免許証の利用を前提としていたサービス会社などで、当初はマイナ免許証を利用できないと案内しているところがあるためだ。

 

例えば、タイムズーカーレンタル、オリックスレンタカー、三井のカーシェアーズなどは、当面マイナ免許証では同社サービス利用はできないと告知している。

 

 

※なお当該アプリ専用のサイトには、アブリ概要・使い方・よくある質問などの詳細がある

マイナ免許証読み取りアプリ専用サイト:https://myna-menkyo-app.npa.go.jp/

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

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1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

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1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

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1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

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株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

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1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。