西日本高速道路(NEXCO西日本)九州支社は10月25日、E2A 関門自動車道が11月14日に全線開通して50周年を迎えるにあたり、この道路が果たしてきた役割を振り返り、その整備効果を取りまとめた。また、西日本高速道路サービス・ホールディングスの九州支社と、全線開通50周年を記念したイベントを11月12日に実施すると発表した。
1.全線開通50周年の振り返り(整備効果)
関門自動車道は、関門トンネル開通(1958年)によるバイパス建設促進の機運の高まりを受けて1968年に着工、1973年に全線開通した。その後、E2A中国自動車道やE3九州自動車道と一体となって、企業立地件数の増加や物流の向上、観光動向の変化などの開通効果を生み出し、沿線地域の経済・暮らしを支えている。
<開通効果の概要>
(1)交通動向の変化(交通量と地域間交流)
・利用交通量は開通から50年間で約4倍に増加(1973年比較)。
・大型車利用が多く、本州と九州を結ぶ貨物輸送を支援している。
(2)関門自動車道の整備による経済波及効果
関門自動車道の整備による経済波及効果は、50年間で約5.6兆円。
(3)地域生産活動の変化と流通利便性の向上
・山口県発福岡県着の自動車による工業品輸送量は、50年で約8.5倍に増加(1970年比較)。
九州発の自動車による農水産品輸送量は50年間で約2.5倍に増加(1970年比較)。
(4)生活圏の拡大
・福岡と本州・四国を結ぶ高速バス路線の利用者数は増加傾向にある。
・中でも下関から福岡を結ぶバスは多くの人に利用されている。
(5)地域観光の活性化
・関門橋は山口県・福岡県を代表する観光資源の一つとなっている。
・下関市への観光客数は増加傾向にあり、中でも約5割が九州から訪れている。
(6)海峡を越えた救急救命体制の拡大
救急救命の緊急時には、海峡を越えて患者を搬送するなど地域の医療を支えている。
2.記念イベントの開催について
11月12日(日曜)、壇之浦PA(下り線)に於いて、関門橋ライトアップ点灯式や整備効果パネル展示などをはじめとした記念イベント(※)を実施する。
<イベント概要>
– 日時:2023年11月12日(日曜)10:30~18:30予定
– 場所:壇之浦PA(下り線)展望デッキ特設会場
– 内容(※1):
・関門橋ライトアップ点灯式、平家太鼓等の記念イベント開催。
・整備効果パネルおよび関門メモリアルフォトコンテスト入選作品の展示など。
・記念ロゴマーク(※2)の入ったミニトートバックや国産ひのき箸(名入れ)など、関門橋開通50周年グッズを限定配布する。
※1:詳細は公式ホームページ で告知。
※2:山口県下関市と福岡県北九州市をつなぐ関門橋と日本遺産構成文化財にという想いと、地域住民への感謝の気持ちを込めて50周年を迎えたことを表現。ポスターや記念グッズ等のキャンペーン広報媒体で使用される。