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2021年6月14日【イベント】

2021年JRC第6戦、TGRの2組がそれぞれ入賞

NEXT MOBILITY編集部

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勝田範彦/木村裕介組のGR YARIS GR4 Rally
 
 
TOYOTA GAZOO Racing(以下「TGR」)は6月14日、群馬県高崎市を拠点に6月11日(金)〜13日(日)にかけて開催された2021年全日本ラリー選手権(JRC)第6戦「MONTRE 2021」で、勝田範彦/木村裕介組が4位、眞貝知志/安藤裕一組が6位で完走し、それぞれ入賞したと発表した。

TOYOTA-GAZOO-Racing・ロゴ

ターマック(舗装路)ラリー4連戦の締めくくりとなる今回のモントレーに向けて、チームは勝田選手のGR YARIS GR4 Rallyにリヤウイングを装着。さらにリヤサスペンションのセッティングなどに変更を加えている。2年ぶりの開催となるモントレーは、初日に1SS、最終日に2SSという変則的な構成。さらに3つのSSがそれぞれ20km前後という長距離に設定されている点を大きな特徴とする。距離の長い舗装路での全開走行は、タイヤやブレーキにも厳しく、いかにその機能を維持できるかが勝負の鍵となった。

 

ラリー初日は午前中にコース試走を行い、16時48分から21.77kmのSS1がスタート。勝田選手は慎重なペースを守りながらも、首位から7.8秒差の3番手タイムを記録した。眞貝選手も7番手タイムでまとめまている。19.75kmのSSを午前と午後でリピートするラリー2日目、SS2はドライ路面、SS3では雨が降りウェット路面という難しいコンディションにおいて、勝田選手は前日からひとつ順位を下げた4位でフィニッシュ。眞貝選手はひとつ順位を上げて6位でラリーを走り切った。

 

なお、次戦は7月2日(金)~4日(日)、北海道蘭越町を中心に開催される全日本ラリー選手権(JRC)第7戦2021 ARKラリー・カムイへの出場を予定している。

 

 

 

 

■豊岡悟志(チーム監督)
今回のような変則的なラリーは初めてで、リズムをつかむのがとても難しかったですが、ラリー中にも多くの気づきがあり、課題をいくつも持ち帰ることができました。今回は勝田選手のクルマに空力パーツを装着しましたが、このように実戦で効果をテストした部品を、市販品としてお客様に提供できるようなサイクルを回していくことも我々の仕事だと考えています。次からグラベル(未舗装路)ラリーが続きますが、それぞれ路面状況が違い、走れば走るほどクルマの課題が見つかると思います。また、メンバーの多くがグラベル初体験でその対応力を試されますが、困難を乗り越え、さらにたくましく成長してくれることを楽しみにしています。

 

■勝田範彦(ドライバー)
今回のラリーは最終日の途中にサービスの時間が設けられていなかったため、自分でサスペンションのセッティングやリヤのアライメントを変更してウェット路面のSS3を走行しました。良い感触だったのですが、3位まで0.9秒届かず残念です。今後のグラベルラリーに向けたテストは少しずつ始まっていますし、手応えも感じています。ただ、やはり実戦でないと分からない部分はたくさんありますし、ドライバーも頑張らないといけません。

 

■眞貝知志(ドライバー)
初日のステージは前半がとても良い感覚で走行できた一方、ドライビング的に車両への負荷が大きすぎるようで後半ペースを維持できませんでした。また最終日は日陰やコケのある部分で躊躇してしまうなど、私自身の課題を感じました。GR YARIS GR4 Rallyが格段に良くなっているのは間違いありませんし、ターマック連戦をトップ陣とのタイム差を縮めながら完走で締め括ることが出来ましたが、グラベルラリーになる次戦のカムイからは、新しいシーズンが始まる気持ちで挑みます。今年の終盤には再びターマック連戦があるので、そこでは思い切った走りをしたいですね。

 

■宮本昌司(チーフメカニック)
今回のような長距離SSは、テストでは再現できませんし、GR YARIS GR4 Rallyにとって未知の経験になりました。その分、得られたものも大きかったと思います。今回明らかになった課題は、グラベルラリーの準備と並行して改善を図り、終盤戦に備えます。グラベルラリーでは砂利の上に板を敷いた不整地での整備作業も行われるため、テストの段階からそうした状況を想定して準備を進めていきたいと思います。

 

■土井崇司(GRプロジェクト推進部)
まずは新型コロナウイルス感染拡大下において、ラリーを開催していただいた主催者や関係者の皆さんに感謝いたします。今回でターマックラリーにはひと区切りがつきますが、足まわりや駆動系のセッティングなど、様々な改善策をクルマに盛り込めたと考えています。勝田選手と眞貝選手からも『クルマとしてのバランスが取れてきた』と言っていただけました。ただ、まだまだ改善点はたくさんあります。次戦からのグラベルラリーにも、エンジニアリングの面でしっかりと対応していきたいと思います。

 

■モントレー2021 JN1クラス最終結果
1 福永 修/齊田 美早子(シュコダ・ファビアR5) 45:37.8
2 柳澤 宏至/保井 隆宏(シュコダ・ファビアR5) +5.5
3 鎌田 卓麻/松本 優一(スバルWRX STI) +30.4
4 勝田 範彦/木村 裕介(GR YARIS GR4 Rally) +31.3
5 奴田原 文雄/東 駿吾(トヨタGRヤリス) +40.3
6 眞貝 知志/安藤 裕一(GR YARIS GR4 Rally) +1:38.3
7 嶋村 徳之/和氣 嵩暁(トヨタGRヤリス) +3:02.7
8 山本 悠太/立久井 和子(トヨタGRヤリス) +3:03.0
9 今井 聡/厚地 保幸(三菱ランサーエボリューションX) +3:17.8
10 徳尾 慶太郎/石田 一輝(トヨタGRヤリス) +4:56.6
参戦11台、完走10台

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。