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2018年3月5日【社会インフラ】

トヨタ自動車+JXTGなど11社、「日本水素ステーションネットワーク合同会社」を設立

NEXT MOBILITY編集部

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トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業、JXTGエネルギー、出光興産、岩谷産業、東京ガス、東邦ガス、日本エア・リキード、豊田通商、日本政策投資銀行の11社は、燃料電池自動車(FCV)向け水素ステーションの本格整備を目的とした「日本水素ステーションネットワーク合同会社(JHyM(ジェイハイム):Japan H2 Mobility)を設立したことを、3月5日、発表した。

日本水素ステーションネットワーク合同会社・ゴ

JHyMは、再生可能エネルギー・水素等関係閣僚会議「水素基本戦略」(2017年12月26日付)において、水素ステーション整備の推進役として位置づけられ、政府方針と連動する形で、インフラ事業者、自動車メーカーに加え、金融投資家等が連携する世界初の取り組みとして結集。

 

FCV普及初期における水素ステーション事業の諸課題を踏まえ、インフラ事業者、自動車メーカー、金融投資家等がそれぞれの役割を果たし、同11社を中心とした協業により、戦略的な水素ステーションの整備、並びに、水素ステーションの効率的な運営に取り組んでいく。

 

また、その取組を通して、FCVユーザーの利便性向上を図り、FCV台数の増加、水素ステーション事業の自立化、更なる水素ステーションの整備という「FCVと水素ステーションの好循環」の創出を目指すとしている。

 

事業計画では、水素・燃料電池戦略協議会「水素・燃料電池戦略ロードマップ」(2016年3月22日付改訂)の官民目標(2020年度までに水素ステーション160箇所程度の整備、FCVの4万台程度の普及など)を踏まえ、事業期間を10年と想定。

 

第1期として、先ず2021年度までの4年間で、80箇所の水素ステーション整備を目標とし、その後さらなる拡張を目指すとしている。

 

具体的なJHyMの取り組みは、以下の通り。

 

1. 水素ステーションの戦略的な整備

 

国の補助金政策、自治体の普及に向けた取組み等を総合的に勘案、独自に「水素ステーション整備計画」を策定し、日本全国でFCVの利用環境を整備する。

 

また着実な水素ステーションの整備目標達成のため、本メンバーだけでなく広くJHyMへの新規参画を募る。

 

2. 水素ステーションの効率的な運営への貢献

 

水素ステーションを整備・保有するJHyMは、インフラ事業者に委託する水素ステーション運営業務を通じて水素ステーションの整備情報や運営情報を収集。

 

その情報を活用し、水素ステーションの効率的な運営などロードマップ目標の実現に貢献する。

 

1) FCVユーザーの利便性向上

 

FCVの普及に応じた水素ステーションの営業日数拡大など、FCVユーザーが快適に水素ステーションを利用できるように、水素インフラの業界団体・水素供給利用技術協会(HySUT)とも連携し、水素ステーションの利便性向上を目指す。

 

2) 水素ステーションのコストダウンや規制見直しへの対応

 

燃料電池実用化推進協議会(FCCJ)、HySUT等の外部機関と連携し、水素ステーション機器・システムの標準化や規制見直し等の検討を通じ、コストダウンを目指す。

 

以上、JHyMでの取り組みを進めるための、関係各社の主な役割は、次のようになる。

 

インフラ事業者:水素ステーションの投資・建設コストを負担し、JHyMから水素ステーションの運営業務を受託する。

 

自動車メーカー:JHyMを通じてインフラ事業者に水素ステーションの運営を業務委託し、水素ステーション整備を後押しするとともに、FCVの普及拡大に取り組む。

 

金融投資家等:水素社会の実現に向けたファイナンスの活用機会の拡大に貢献すべく、JHyMへの出資を通じて水素ステーション事業の自立化までに必要な資金を拠出、インフラ事業者の初期投資負担を軽減し、新規参入事業者の参画を促す。

 

JHyMは今後、幅広く水素ステーション事業者等へ本事業への参画を求めながら、水素ステーション事業の早期自立化及びFCVの普及拡大、ひいては我が国の持続可能な水素社会の実現に貢献できるよう、取り組んでいくとしている。

 

 

[JHyMの会社概要]

 

– 会社名:日本水素ステーションネットワーク合同会社
  (英語)Japan H2Mobility, LLC
  (略称)JHyM(ジェイハイム)

– 本社所在地:東京都千代田区九段南二丁目3番18号 トヨタ九段ビル

– 電話番号:03-5214-6711

– 事業目的・内容:
  FCV向け水素供給施設の整備及び運営
  FCV向け水素供給施設の普及支援
  FCV向け水素供給施設の設備の保有、管理
  FCVの普及促進

– 資本金:50,000,000円

– 業務執行社員
  トヨタ自動車株式会社(代表)
  本田技研工業株式会社
  JXTGエネルギー株式会社
  岩谷産業株式会社
  日本エア・リキード株式会社
  株式会社日本政策投資銀行

– 代表社員職務執行者(社長):菅原英喜

– 設立日:2018年2月20日

– 参画企業:
<自動車メーカー>
  トヨタ自動車株式会社
  日産自動車株式会社
  本田技研工業株式会社

<インフラ事業者>
  JXTGエネルギー株式会社
  出光興産株式会社
  岩谷産業株式会社
  東京ガス株式会社
  東邦ガス株式会社
  日本エア・リキード株式会社

<金融投資家等>
  豊田通商株式会社
  株式会社日本政策投資銀行

 

日本水素ステーションネットワーク合同会社 HP:
https://www.jhym.co.jp

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坂上 賢治

NEXT MOBILITY&MOTOR CARS編集長。日刊自動車新聞を振り出しに自動車産業全域での取材活動を開始。同社の出版局へ移籍して以降は、コンシューマー向け媒体(発行45万部)を筆頭に、日本国内初の自動車環境ビジネス媒体・アフターマーケット事業の専門誌など多様な読者を対象とした創刊誌を手掛けた。独立後は、ビジネス戦略学やマーケティング分野で教鞭を執りつつ、自動車専門誌や一般誌の他、Web媒体などを介したジャーナリスト活動が30年半ば。2015年より自動車情報媒体のMOTOR CARS編集長、2017年より自動車ビジネス誌×WebメディアのNEXT MOBILITY 編集長。

松下次男

1975年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として国会担当を皮切りに自動車販売・部品産業など幅広く取材。その後、長野支局長、編集局総合デスク、自動車ビジネス誌MOBI21編集長、出版局長を経て2010年論説委員。2011年から特別編集委員。自動車産業を取り巻く経済展望、環境政策、自動運転等の次世代自動車技術を取材。2016年独立し自動車産業政策を中心に取材・執筆活動中。

間宮 潔

1975年日刊自動車新聞社入社。部品産業をはじめ、自動車販売など幅広く取材。また自動車リサイクル法成立時の電炉業界から解体現場までをルポ。その後、同社の広告営業、新聞販売、印刷部門を担当、2006年に中部支社長、2009年執行役員編集局長に就き、2013年から特別編集委員として輸送分野を担当。2018年春から独立、NEXT MOBILITY誌の編集顧問。

片山 雅美

日刊自動車新聞社で取材活動のスタートを切る。同紙記者を皮切りに社長室支社統括部長を経て、全石連発行の機関紙ぜんせきの取材記者としても活躍。自動車流通から交通インフラ、エネルギー分野に至る幅広い領域で実績を残す。2017年以降は、佃モビリティ総研を拠点に蓄積した取材人脈を糧に執筆活動を展開中。

中島みなみ

(中島南事務所/東京都文京区)1963年・愛知県生まれ。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者(月刊文藝春秋)を経て独立。規制改革や行政システムを視点とした社会問題を取材テーマとするジャーナリスト。

山田清志

経済誌「財界」で自動車、エネルギー、化学、紙パルプ産業の専任記者を皮切りに報道分野に進出。2000年からは産業界・官界・財界での豊富な人脈を基に経済ジャーナリストとして国内外の経済誌で執筆。近年はビジネス誌、オピニオン誌、経済団体誌、Web媒体等、多様な産業を股に掛けて活動中。

佃 義夫

1970年日刊自動車新聞社入社。編集局記者として自動車全分野を網羅して担当。2000年出版局長として「Mobi21」誌を創刊。取締役、常務、専務主筆・編集局長、代表取締役社長を歴任。2014年に独立し、佃モビリティ総研を開設。自動車関連著書に「トヨタの野望、日産の決断」(ダイヤモンド社)など。執筆活動に加え講演活動も。

熊澤啓三

株式会社アーサメジャープロ エグゼクティブコンサルタント。PR/危機管理コミュニケーションコンサルタント、メディアトレーナー。自動車業界他の大手企業をクライアントに持つ。日産自動車、グローバルPR会社のフライシュマン・ヒラード・ジャパン、エデルマン・ジャパンを経て、2010年にアーサメジャープロを創業。東京大学理学部卒。

福田 俊之

1952年東京生まれ。産業専門紙記者、経済誌編集長を経て、99年に独立。自動車業界を中心に取材、執筆活動中。著書に「最強トヨタの自己改革」(角川書店)、共著に「トヨタ式仕事の教科書」(プレジデント社)、「スズキパワー現場のものづくり」(講談社ピーシー)など。