横浜ゴムは1月24日、フィリピンの乗用車用タイヤ生産販売会社であるYokohama Tire Philippines (ヨコハマタイヤ・フィリピン/以下、YTPI)に約35億ペソ(約84億円)を投資して、既存の生産サイズの拡張やハイインチ(21・22インチ)サイズの生産ラインを新設し、一日辺りの生産能力を1,800本増強して32,500本に引き上げると発表した。
1996年4月に設立されたYTPIは、同社の輸出向けタイヤの主力拠点として、現在、13~20インチの乗用車用/SUV用タイヤを生産。その大半を欧州や北米、ASEAN諸国に市販用タイヤとして輸出しているほか、北米やアジア諸国の自動車メーカーに新車装着用タイヤとして納入していると云う。
横浜ゴムは、YTPIの拡張工事を今年の第2四半期から開始し、YTPIが設立30周年を迎える2026年の第2四半期からフル稼働させる予定。これを通じて、今後予測されるタイヤ需要の増大に迅速に対応すると共に、高付加価値商品であるハイインチサイズの生産力を強化し収益力を高めるとしている。
<ヨコハマタイヤ・フィリピンの概要>
– 所在地:フィリピン共和国クラーク特別経済区
– 設立年月:1996年4月
– 事業内容:乗用車用タイヤおよびSUV用タイヤの生産・販売
– 代表者:舟山敦
– 資本金:1億1,700万USドル(2023年12月末時点)
現在、タイヤ消費財事業に於いて、高付加価値商品の主力であるグローバルフラッグシップタイヤブランドの「ADVAN(アドバン)」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランドの「GEOLANDAR(ジオランダー)」、「ウィンタータイヤ」、そして18インチ以上のタイヤの拡販に取り組んでいる横浜ゴムは、今後もその一環として各市場のニーズに沿った商品の拡販を推進し、各地域における開発・生産供給・販売体制の強化を進めていくとしている。