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ボルボ・カーズは米国内のチャールストン工場に於いて6月5日( 米国発 )、自社旗艦EV「ボルボEX90」の生産を開始した。当地でラインオフする記念すべき電動一号車はデニム・ブルーを纏った当地専用車両となる。そんな7人乗りSUVのEX90は、自社の次世代のEV技術が反映されており、その後続距離は最大600km。顧客への最初の納車時期は今年後半になる予定という。( 坂上 賢治 )
ここで一旦、過去を振り返ると、このEX90は、スウェーデン・ストックホルムで2022年11月9日、特設のーム型会場で、華々しい発表披露と伴いリリースされた。その壇上では、他社メーカーに先駆けて脱炭素企業で目指すと謳い、乗員1人ひとりの個人的体験の提供を目指すべく、「目には見えない安全保護( センシング技術 )」を示すLiDAR( ライダー )を逸早く採用するなど、最新鋭のエレクトロテクノロジーを果敢に追求。これまでの100年近くの歴史を覆し、これからの未来のボルボ車のありかたを示すものとされた。
翻って今回、同社最高経営責任者のジム・ローワン氏は、「当社初のコア・コンピューティング・テクノロジーを組み込んだEX90は、当ブランドに於いて過去から積み重ねてきた歴史的蓄積のパラダイムシフトを象徴するクルマになりました。従ってEX90は、自社内のBEVラインナップを拡大しただけの存在に留まりません。
というのは、そもそも我々は約70年前から米国内事業を展開。その足跡のなかでEX90という製品は、動物由来の素材の追放や、リサイクル可能な不在を積極的に取り入れるなど当社にとって、〝持続可能性の追求〟、〝人間中心のクルマづくりの幕開け〟となったクルマであるからです。
そのEX90が遂に米国内で製造できたことを喜び、サウスカロライナ州の従業員達とその成果を共有し、米国全体に事業を介して社会貢献できることをとても嬉しく思います」と誇らしく語った。
ちなみに今回、EX90がライオフされたチャールストン工場は、米国でも最も歴史のある都市の ひとつであるチャールストン郊外の区画に大規模投資を行い、ボディ工場と塗装工場を大幅に改装・拡張。最先端のバッテリーパック生産ラインも新設された。
現在、同工場では EX90とS60セダンをコンスタントに輩出しており、年間では最大15万台の自動車を製造する能力を持つに至っており、それは米国市場で47州・281のディーラーネットワーク網の構築を、過去70年に亘って真摯に取り組んできた自社の長期的な取り組み姿勢を身を以て反映させたものだと締め括っている。