ボルボ・カーズは9月19日(米国東海岸時)、世界最大級の気候変動イベント「Climate Week NYC( クライメート・ウィーク・ニューヨーク/期間:9月17日〜24日 )」でディーゼルエンジンの廃止を宣言した。( 坂上 賢治 )
そもそも同社は、2030年までに100%EVのみを販売する予定であり、来たる2040年までに気候変動に中立な企業になることを目指している。全面電動化に向けた同ロードマップは、従来の自動車メーカーの中で最も野心的な変革計画の1つとされている。
オープニングではクライメート・グループCEOのヘレン・クラークソン氏が開会式で講演した
ジム・ローワン最高経営責任者は、クライメート・ウィーク・ニューヨークの開催にあたって、「私たちは2024年初頭までに全てのディーゼル駆動のボルボ・カー・モデルの生産を終了することを発表します。
今から数か月後には、最後のディーゼル駆動のボルボ・カーが製造されることになります。これにより、ボルボ・カーズはこの措置を講じた最初のレガシーカーメーカーの 1 つとなりました。
このマイルストーンは、新しい内燃機関の開発から撤退するという昨年の決定に続くものです。2022 年 11 月に、当社は残りの内燃機関資産すべてを保有する合弁会社である Aurobay の株式を売却しました。新しい内燃エンジンの開発に研究開発予算を 1 クローナも費やすことはなくなりました。
電動パワートレインは私たちの未来であり、内燃機関よりも優れています。発生する騒音、振動が少なく、お客様の整備コストが削減され、テールパイプの排出ガスもゼロです。
私たちは、顧客がボルボに期待するすべてのものを提供する、プレミアムな完全電気自動車の幅広いポートフォリオを作成することに全力を注いでいます。これは、気候変動に対する私たちの対応の重要な部分です。
私たちが電動化に全力で取り組んでいるのは、それが正しいことだからです。国連が最近発行した世界気候ストックテイク報告書は、人類が直面している気候緊急事態の緊急性と行動の必要性を強調しました。
地球と人類にとって重要な時期に、世界が今必要としているのはリーダーシップです。業界と政治のリーダーが強くて決断力を持ち、気候変動と戦うために有意義な政策と行動を実現する時期が来ています。
私たちは自分たちの役割を果たすことに全力で取り組んでおり、世界中の政治指導者だけでなく私たちの仲間たちにも自分たちの役割を果たすよう奨励しています」と述べた。
またボルボ・カーズでは、この取り組みを強調するべくアンダース・カールバーグ最高サステナビリティ責任者が同催事のAccelerated to Zero(A2Z)Coalition(A2Z 連合)が主催するイベントに出席する。
COP27 気候サミットで発足したA2Z 連合は、ゼロエミッション車に関するグラスゴー宣言の署名者にマルチステークホルダーのプラットフォームを提供しており、ボルボ・カーズもその一員となっている。
このA2Z プラットフォームにより、主要市場において 2040 年までに、遅くとも 2035 年までに世界の新車およびバン販売の100% から排気ガス排出をゼロにするという連合の共同目標に向けて、他の団体と協力し、行動を調整すると予てより宣言していた。