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Unity ( ユニティ / Unity Technologies )は2月7日、トヨタ自動車の車載HMI( HMI: Human Machine Interface, 自動車の運転席周りの空間のインターフェース )のGUI( Graphical User Interface )開発にUnity が採用されたと発表した。
ユニティは、2004年にデンマークで設立された。現在、ユニティを使い開発・運営されているコンテンツの月間アクティブユーザー数は28億人を超えてているとされ、モバイルゲームを筆頭に近年では、多様な産業領域に於けるアプリケーション、テクノロジー分野でも幅広く利用されている。
今回トヨタがユニティを活用して開発するHMIは、今後開発予定の車両に搭載される見込み。これを受けてユニティはトヨタのHMI開発に自社技術を用いてサポートする。なおユニティによると、トヨタに選ばれたことはUnityのリアルタイム3D技術の変革的な可能性を示している謳っている。
そんな自社技術についてユニティは、「当社のGUI環境は、様々なプラットフォームでの広範な使用を通じて精練されてきました。このパートナーシップは、Unityの技術をトヨタのHMI開発プロセスにシームレスに統合し、手戻りを最小限に抑え、開発プロセスを最適化し、データ管理を合理化し、消費者に安定した高性能のGUI体験を提供することで、設計およびエンジニアリングのすべての段階での効率を向上させます」と話している。
対してトヨタ自動車のデジタルソフト開発センター チーフプロジェクトリーダー 今井孝志氏は、「トヨタ自動車では、新しいUXを創出するために、ドライバーとクルマ・社会をつなぐデジタルコクピットの内製開発を進めており、数百名規模のソフトウェアエンジニアがメーターやインフォテイメントなどの開発に携わっています。
近年では自動車業界でも高度な3D表現の活用が一般的になりつつある一方で、熟練したスキルが求められるため若手エンジニアが参画しづらいという課題がありました。そんな中、Unityは革新をもたらしてくれました。
現場では、最初はどうやったら3D画面が作れるのか想像もできなかったが、Unityを使い始めてすぐにリアルタイムのライティングやシャドウ、パーティクルエフェクトなどを駆使した新しいUXが作れるようになった。
車両からの信号やユーザーの操作と結びつけて自分の画面が動き始めた瞬間はとても感動したし、素早く実装してすぐに確認できるので開発に没頭でき、毎日のように新しい発見したなどの現場の若手エンジニアの声も届いています。
我々も彼らが短期間で新しい価値を生み出せるようになったことを私も非常に喜ばしく思います。加えて開発効率も飛躍的に向上し、得られた時間でお客様へご提供する価値をさらに高められることも大変素晴らしく、とても感謝しています。今後もUnity社様との連携により、より魅力的で革新的な商品をご提供し続けてまいります」と述べた。
なおユニティCOO (チーフ・オペレーティング・オフィサー) アレックス・ブラム氏は、「トヨタ自動車株式会社様とその世界的に著名なエンジニアチームと協力し、次世代HMI体験の最前線に立つために、Unityがリードするリアルタイム3D技術を活用できることを嬉しく思います。消費者の期待が進化する中、Unityはトヨタ様とドライバー向けにシームレスでインタラクティブな最先端のソリューションを提供できます」と結んでいる。