豊田合成は9月19日、インドに於ける自動車生産の拡大に対応するため、カルナタカ州ハロハリに新工場を、グループ会社である〝豊田合成サウスインディア〟の分工場として建設すると発表した。
新工場では、主要顧客である日系カーメーカーの生産能力の拡大に伴い、需要が伸びるエアバッグやハンドルなどのセーフティシステム製品とコンソールボックスなどの内外装部品の生産を2026年から開始する予定。
効率的なモノづくりを追求するため、協働ロボットとからくり技術を組み合わせて投資コストを抑制しつつ自動化を実現する「賢い自動化工程」(※1)や、省エネ効果の高い生産設備などを導入。また、既存のテクノパーク工場にも、バンパー、インストルメントパネルなどの内外装部品の生産設備を増設し、インド南部で最適な生産体制を構築する。
※1:からくりとは、てこやバネなどのシンプルな機構で動力を得る日本古来の技術。同社グループではタイ拠点で開発した「賢い自動化工程」の他地域への展開を進めている。
<新工場の概要>
– 所在地:インド国 カルナタカ州 ハロハリ
– 面積:
・土地:約40,000㎡
・建屋:約18,000㎡
– 生産品目:セーフティシステム製品(エアバッグ・ハンドル)、内外装部品(コンソールボックス・ピラー)。
– 生産開始:2026年1月(予定)
– 従業員数:約580名(27年時点)
– 主な設備:
・電動成形機
・ハンドル工程(ダイキャスト・ウレタン成形設備)
・自動搬送機
・太陽光発電パネル
– 投資額:約20億5,000万ルピー(約35億円/※2)
※2:1ルピー=1.7円で計算(2024年8月30日現在)。
インドでは、自動車市場としての急速な発展に伴う交通死亡事故の増加を背景に、同社の主力製品であるエアバッグの需要が拡大。さらに昨今、多目的スポーツ車(SUV)の人気も高まっており、カーメーカーも生産能力の拡大を進めていると云う。豊田合成は、同国を重点市場と位置付け、今後も開発・生産体制を整えることにより、安心・安全で快適なモビリティ社会の実現に貢献していくとしている。
[豊田合成サウスインディア(株)の概要]
– 設立:1998年9月
– 資本金:3億400万ルピー
– 所在地:インド国 カルナタカ州
– 従業員数:1,290名(2024年3月末)
インドにおける生産・開発拠点。