低空域経済圏の新たなプラットフォーム「teTra Mk-7」を明らかに
テトラ・アビエーションは12月2日、次世代エアモビリティ社会を実現する電動垂直離着陸機「Mk-7」を発表した。この機体は、二酸化炭素の排出を抑える電動機構を採用した革新的な設計となっているという。
teTra Mk-7は、テトラ・アビエーションがこれまでに開発してきた機体を基に、民生用量産型として完成度と信頼性を大幅に向上させた電動航空機。二酸化炭素の排出を抑える電動機構を採用した環境に優しい設計となっており、持続可能な社会の構築に貢献すると共に、そのコンパクトな設計により、都市部や山間部などの狭いスペースでも運用が可能としている。
また、最新の制御システムと多数のプロペラや滑空性能を持つ翼を備え、万が一の緊急時でも安全に着陸できるよう配慮。これにより、パイロットによる運用だけでなく、将来的には無人運用にも対応できる柔軟性を持っている。
「teTra Mk-7」は、環境への配慮、安全性、そして柔軟性を兼ね備えた次世代モビリティの象徴であり、同社のエアタクシー事業のコアとなる。この航空機を通じて、テトラは人々の生活をより便利で持続可能なものにすることを目指す。
テトラでは、「Mk-7を民生用に販売するだけでなく、自社でエアタクシー事業を展開する計画を立てています。この事業を通じて、都市部と郊外をつなぐ次世代の移動手段を普及させ、低空域経済圏に新たな価値を提供します」と述べている。
「teTra Mk-7」諸元
乗員数:2名
サイズ:全幅 8m x 全長 8m x 全高 2m
最大離陸重量:1,500kg
航続距離:200km (120km)
航続時間:60分(34分)
ペイロード:220kg(140kg)
巡航速度:140 kts
最高速度:160 kts
※スペックは想定値、またカッコ内はサービスイン当初の初期値。
※これに伴い、Mk-5は製造とキットモデルとしての販売を終了する。
「teTra Mk-7」の2つの派生モデル
テトラは、Mk-7の機体設計と基盤技術を活用し、物流分野や調査・偵察分野での活用を視野に入れた派生モデルの開発を構想。これにより、災害時の迅速な点検や過疎地での物資の早期輸送、航空検査の省人化といった社会課題の解決を目指す。
teTra Mk-7 Freighterは物流用途向けのモデルで、航空貨物輸送用コンテナ(ULD)に代表される航空貨物業界の貨物基準に対応した機体内部構造に最適化されている。当初は有人での運用を予定し、将来的には無人運用も視野に入れている。
teTra Mk-7 Surveyorは点検・偵察・調査用途向けのモデルで、多方向に向けた高感度カメラやセンサーを搭載し、機内でデータ解析が可能な機体。当初は有人運用を予定し、将来的には偵察や監視に於ける無人運用を計画している。
また今後の展開として、テトラ・アビエーションでは「Mk-7」を基盤とした次世代型モビリティの普及を目指すと共に、物流分野や都市間移動における活用を積極的に進めていくと結んでいる。
テトラ・アビエーション株式会社
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