自動運転技術で物流インフラの維持・改善を目指すT2は2月20日、シリーズA追加ラウンドで東京センチュリー( TC )の資本参加を受けた。今後、T2の自動運転トラックとTCの新たなモビリティサービスとの連携を強化、社会課題解決に貢献していく構えという。
そんなT2は、2022年8月の設立以来、自動運転トラックの開発並びに同トラックを用いた幹線輸送サービスの事業化に向け取り組んできた。また併せて、2023年6月のプレシリーズAラウンドの開始から、今回のシリーズA追加ラウンドに至るまでに総額60.7億円の資本調達を実現してきた。先のラウンドと同じく今回獲得した資金も、レベル4自動運転システムの更なる開発や拠点の拡張に留まらず、人員採用の強化等にも活用していくと話している。
対して東京センチュリーは、東京都千代田区に本社を置く伊藤忠商事の持分法適用関連の総合リース企業。2016年10月1日付けで、旧社名の東京センチュリーリースから現在の社名に変更された。
そんな東京センチュリーは、現段階に於いても約70万台の車両を保有。国内市場でオートリース・レンタカー事業を展開。近年では電気自動車(EV)、データビジネス、自動運転などの「次世代領域」を、自社事業領域の成長事業と位置づけ、高い技術力を有するスタートアップとの連携・協業を推し進めている。
特に昨今は、深刻化するトラックドライバー不足(物流の2024年問題)に貢献するべく新たなモビリティサービスの事業化にも注力。今投資はこうした取り組みにり立脚するものとなる。
このような背景から東京センチュリー常務執行役員 オートモビリティ営業推進部門長の大杉雅人氏は、「日本の物流業界が直面している社会課題に対し、T2の現在の取組みに対する期待は非常に大きいものがあります。
また今年度を初年度とする当社経営計画の重点テーマの一つである〝自動運転による社会課題解決への貢献〟とも合致することから、今回シリーズA追加ラウンドで出資させて頂きました。
今後は、T2との連携を図ることでシナジーを最大化し、自動運転トラック×新たなモビリティサービスの実現に向け、協業深化を図ってまいります」と述べている。
対してT2代表取締役 CEOの森本成城氏は、「新たなパートナーを迎え入れることができた事、大変嬉しく思います。モビリティ分野に於いて広くビジネスを展開されておられるTCと連携を強化してまいります。
今後とも日本の物流を共に支えるという大義のもと、レベル4自動運転トラックによる幹線輸送サービスの開発を推進し、パートナーの方々と一丸となって事業を推進してまいります」と結んでいる。
株式会社 T2
– 本社所在地:東京都千代田区内幸町二丁目2番3号 日比谷国際ビル 1階
– 代表者:代表取締役 CEO 森本成城
– 設立日:2022 年 8 月 30 日
– 事業内容:
自動運転システムの開発、レベル4自動運転トラックによる幹線輸送サービス事業、幹線輸送に付随した関連サービス事業、その他関連サービス事業
– 株主(五十音順):
株式会社宇佐美鉱油、株式会社環境エネルギー投資、株式会社 Preferred Networks、紀陽キャピタルマネジメント株式会社、Valuechain Innovation Fund 投資事業有限責任組合、大和物流株式会社、東京センチュリー株式会社、東邦アセチレン株式会社、日本貨物鉄道株式会社、三井住友海上火災保険株式会社、三井住友信託銀行株式会社、三井倉庫ロジスティクス株式会社、三井物産株式会社、三菱地所株式会社、JA 三井リース株式会社、KDDI 株式会社
東京センチュリー株式会社
– 本社所在地:東京都千代田区神田練塀町3番地 富士ソフトビル
– 代表者:代表取締役社長 馬場高一
– 設立日:1969年7月1日
– 事業内容:
国内リース事業、オートモビリティ事業、スペシャルティ事業、国際事業、環境インフラ事業
株主:伊藤忠商事株式会社、中央日本土地建物株式会社、日本電信電話株式会社 ほか