生分解性素材「Green Planet®」と段ボールを組み合わせて課題解決
スズキは6月6日、石油由来プラスチックを削減するため、船外機の完成品梱包の緩衝材に使用する発泡スチロールの代替材として「Green Planet®」(Green Planet)を採用した。Green Planetは株式会社カネカが開発した100%バイオマス由来の海洋でも容易に分解される生分解性ポリマー。
発泡スチロールの代替材への切り替えに於いては、梱包輸送中に於ける従来の発泡スチロールと同等の緩衝性能が必要だった。そこでスズキはGreen Planetの緩衝性能を補うため、段ボールの組仕切り形状の2層構造を開発し、従来の発泡スチロールと同等の緩衝性能を確保した。
スズキは、海洋プラスチックゴミの環境問題に取り組むため、2020年に「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」を立ち上げ、梱包資材のプラスチック削減を進めてきた。その結果、日本で生産される船外機完成品梱包における石油由来のプラスチック使用量は、2020年度で年間43トンだったが、2023年度は年間6.3トンまで削減した。2026年度までに使用量をゼロにすることを目指している。また、船外機の梱包緩衝材を手始めに、全製品の梱包資材の転換を図る構えだ。