スズキ傘下のマルチ・スズキ・インディア社(マルチスズキ)は去る7月31日開催の取締役会に於いて、スズキ・モーター・グジャラート社(SMG)の全株式を取得することを決議。併せてマルチスズキは、翌8月8日開催の取締役会でSMGの株式の取得の対価として、第三者割当によりマルチスズキ株式をスズキ本体に発行するとした。
これを受けてスズキ本社は、同じ8日開催の取締役会でマルチスズキの取締役会決議に従い、マルチスズキの株式が譲渡対価として発行される場合に、当該株式を対価として引き受けることを決議。
その後、マルチスズキは10月17日の取締役会で、SMGの株式の取得の対価(総額128,411,075,000ルピー)として、マルチスズキの株式を1株当たり10,420.85ルピーで12,322,514株を第三者割当によりスズキ本社へ発行。係る発行の承認をインド法に従いマルチスズキの株主に提案すること等を決めた。
これを踏まえスズキ本社は同じ17日開催の取締役会で、マルチスズキへのSMGの株式の譲渡対価として、係る発行内容にてマルチスズキの株式を引き受けた。
但し、これらマルチスズキによるSMGの株式取得の対価としての第三者割当によるスズキ本社への株式発行は、第一に〝マルチスズキの取締役会および株主により承認されること〟第二に〝インド政府の承認を必要に応じ取得すること〟などの条件が成就することを条件としていると結んでいる。
更にスズキ本社は10月19日、パキスタン現地法人のパックスズキモーターを完全子会社化、パキスタン証券取引所でパックスズキモーターの上場廃止へと動いている。今後スズキは、これらに伴い、東アジアに係る車両生産計画の再編に動きそうだ。
その皮切りにまずはマルチ・スズキに関して、日本国内市場に向けてSUVタイプのEVを生産・輸出。その動きはアフリカ市場に向けても同様で、今後は小型4輪EVに関してはインドを拠点に中国製品に対抗できる低価格EVの世界輸出に取り組む構えを整えつつある。